2020年07月22日

【配列】配列変更のレベル

簡単から難しいまで、難易度順に並べてみる。

Lv1: 機能キーの変更
Lv2: 特別な文字(ー、ん、「」など)を近くに
Lv3: 既存配列との使い分け

Lv4: 撥音拡張、拗音拡張など、特殊ルール
Lv5: ローマ字の変更
Lv6: カナの変更

Lv7: 清濁別置
Lv8: 拗音別置
Lv9: 複数新配列使い分け


Lv1: 機能キーの変更

よく使う機能キーを近くにもってくると、楽になる。

以下良くあるアイデアをまとめてみる。

・Shift、Ctrl、Enter、BS、Del、カーソルなどを、
親指近辺(無変換、変換、ひらがなカタカナキーなど)、
小指近辺(Capslock、;位置、/位置)などへ。

・無変換+何かにショートカットやカーソルを定義する。
・変換+同。
(ふたつやればかなりのキーを定義できる。
数字キーをテンキーライクに並べたりも可能。
Ctrl+ZXCVを一段上に上げて打ちやすくする、なども)

・「押しながら何かのキー」と「単押し」を一つのキーにまとめる。
例: シフト兼スペースキー(SandSと言ってポピュラーなもの)
Ctrl兼エンター

・IMEのオンオフを近くにもってくる。
例: 無変換をIMEオフ、変換をIMEオンに(Macと同じ)
無変換をIMEオン、シフト無変換をIMEオフに
F+Gという普段同時に押さない同時押しをIMEオフ、
H+JをIMEオンに(薙刀式の定義)

・ウィンドウ切り替え(Alt+Tab)を、
無変換+Hなどに定義する。


ブラインドタッチをするとき、
ホームポジションを崩さずに打てるところに、
「よく使うのに遠いキー」を配置すると、
動線が合理的になる。

これは既存のキーボード+キー配列変更エミュレータで可能。

自作キーボードでは、
親指近辺のキーを豊富にした物理デザイン
+親指近辺のレイヤーキー(そのキーを押してる時だけ別キーになる)
を活用したり、
小指外に機能キーを持ってきたりして、
動線を短くする。



Lv2: 特別な文字(ー、ん、「」など)を近くに

qwertyローマ字を打つ時、「ー」が遠い。
→たとえば:位置にすると楽になるはず。

qwertyローマ字では、「ん」をn何回かわからなくなる。
→たとえば;位置を「ん」専用キーにしてしまう。

小説を書く時など、「」を頻繁に使うのに遠い。
→たとえば、無変換+JとKを「」に定義する。
たとえば、無変換+Jを、『「」←』(カギカッコ開く、閉じる、一文字戻る)
に定義する。(マクロ)


日本語を書く上で必要な記号や特殊なものは、
そもそも英語を打つためのqwerty配列では配慮されていない。
日本語を英語よりたくさん打つ人は、
このような改造をした方が、楽になるはずだ。


Lv3: 既存配列との使い分け

このようなマイルールが溜まってくると、
自分のPCでは便利だが、
共用PCや外出先のPCではそれが使えなくて、
混乱してしまうのではないか?
という懸念が生まれることもある。

だけど、案外使い分けられるようになるものだ。
二週間程度で使い分けに慣れる、という経験則がある。
WindowsとMacを行き来しても、
そんなに混乱しない、という慣れはよくあるものだ。
それと大体同じ。

勿論そのうち、どっちかをよく使うようになるのだが。



Lv4: 撥音拡張、拗音拡張など、特殊ルール

ローマ字を打つとき、
「ん」は必ず母音の後である。
また、ローマ字では定義していない子音の組み合わせがたくさん余っている。

たとえばAの下はZだが、
KZ、SZ、TZと打った時に限り、
KAN、SAN、TANと打ったことと同じと定義すると、
一打稼げるようになる。
これを撥音拡張という。

同様に、Aの上はQだが、
KQ、SQ、TQと打った時に限り、
KYA、SYA、TYAと打ったことと同じと定義すると、
一打稼げる。
これを拗音拡張という。

これらは覚えやすいように、打ちやすいように、
自分で決めて良い。

撥音拡張や拗音拡張をqwertyに持ち込んだものに、
AZIKがある。

また、ローマ字で定義されていない組み合わせ
(連続する子音2つ、3つなど)を利用して、漢字を定義してしまう手もある。
漢字直接入力の基本アイデアだ。


で、これらを改造し続けてもいいのだが、
そのうち根本的な命題にたどり着く。
「そもそもqwertyって、日本語を打つときの、
もっとも合理的な動線じゃなくない?」ってことに。


ここから、文字配列を変えてしまえばいいのだ、
というアイデアにたどりつく。


Lv5: ローマ字の変更

ローマ字は子音+母音だから、
たとえば子音を左手に、母音を右手に並べて、
よく使うのを中央にしたり、
よく連接するのを打ちやすい並びにしてしまうと良い。
これは行段系と呼ばれるローマ字配列の基本アイデアだ。

SKY、和ならべ、きゅうり、けいならべ、いぬふぐり、Km式、
などなど、沢山の亜種がある。

ほとんどの配列では、ホームキーにAがある。
そりゃそうだよ、ローマ字で一番使うキーはAだ(12%)。
これが左小指にバインドされてるqwertyがおかしいのだ。

強い指にはよく出る音(A、K、T、Nなど)を、
弱い指にはマイナーな音(E、P、F、Vなど)を。

ついでに、カーソルやエンターやBSを左右の手の中央に持ってきて、
変換から確定まで動線設計した、カタナ式もあるよ。


ちなみに、ローマ字配列では、
「英語と共通で使う前提のもの」と、
「日本語はその配列、英語はqwertyやdvorakと、分ける」
の二種類がある。

前者は、「二つの配列を覚えるのは効率が悪い」と考え、
後者は、「それぞれは別の言語であり、文字頻度や連接頻度は全く異なるのだから、
それぞれの言語に最適化したほうが効率的」と考える。

前で議論したとおり、二種類程度なら使い分けられるので、
自然と、英語と日本語を分けた方が合理的だと考えるようになる。


となると、
日本語をより効率的に打つには、
カナ配列の方がいいんじゃないか、となってくる。
何より打鍵数が少ないので楽だよ。


Lv6: カナの変更

カナ配列は(ローマ字に比べれば)複雑だ。
それはそもそもカナが、アルファベットより多いからだ。

アルファベットは26文字、
しかしカナは50文字。

実際には、ゃゅょぁぃぅぇぉの小書きもあるし、
「ー」「っ」などもあるし、
濁点、半濁点もあるので、50より多い。

これらをキーボード全体に満遍なく並べたのがJISカナ。

これでは手が遠いとして、
さまざまなカナ配列が開発されてきた。

「親指部分(かどこか)のキーをシフトキーにすれば、
ブラインドタッチで届く範囲にカナを収められる」
というのが根本にあるアイデアだ。

ひとつの親指キーでシフト、もうひとつの親指キーで濁音化、
としたのが親指シフト。
スペースキーをシフトがわりとしたのが、新JIS。
DK(中指中段)をシフトがわりとしたのが、月。
さらに薬指中段もシフトに使うのが、下駄、新下駄。
スペースキーと人差し指(FJVM)をシフトに使うのが、薙刀式。

どのキーと組み合わせるのが打ちやすいのか、
などによってバラエティがたくさんある。


カナは記憶負担がローマ字より大きい。
それはカナの種類がアルファベットより多いからだ。
そしてキーが足りなくて、
シフトで何面も使うからだ。

しかし打鍵数はローマ字よりも何十%も減る。
(半分にはならないことが経験的にわかっている)

指が楽になるし、
よく連接するカナを打ちやすいキーの組み合わせにすることで、
動線を最小化できるだろう。



Lv7: 清濁別置

カナは50ではない。
たとえば濁音は30ある。
ほんとは80カナだ。
半濁音は5ある。
つまりほんとは85カナだ。

濁音を、清音+゛などのように規則的に打たずに、
ひとつのカナだと思い、
85をバラバラに配置したものを、清濁別置という。

濁音の中でもメジャーな「が」「だ」「ど」「で」
などは、清音のマイナー音「ぬ」「め」などより頻度が上で、
しかも連接が清音と異なるものを持っている。

それらを合理的に再配置したほうが、合理的だ。


しかし配列が複雑になるのは避けられず、
組み合わせ爆発があるので、
配列作りは困難になる。

このあたりから記憶負担も増すので、
上級者向けとよくいわれる。
飛鳥、新下駄、いろは坂などが該当。

ちなみに僕はここで脱落したので、清濁同置派。


Lv8: 拗音別置

拗音というものが日本語にはある。
「しょ」などだ。
これらは1音なのに2文字表記という例外的な音である。
だから、2打で打つより1打で打つほうが直感に近い。

しかし拗音は、パターン数が多いわりに頻度が少ない
(全拗音で3%)。

これも別置にして、規則性を持たせたのが新下駄。
イ段カナとの同時押しで、
左シフト/単打/右シフトの3段×あ(や)いう(ゆ)えお(よ)の5音
の15マトリックスとの同時押しという規則性にしたのが蜂蜜小梅。

ちなみに薙刀式は、
「し」と「よ」を同時押しにすると「しょ」になるという、
画期的拗音同置を開発した。
(濁音はさらに゛の3キー同時)
3キー同時と煩雑だが、記憶負担は少ないよ。
どっちを取るかだ。


Lv9: 複数新配列使い分け

経験則的に、
カナ配列とqwertyは混ざらない。
ローマ字とローマ字、カナとカナは混ざると言われている。

しかし訓練によって、それぞれを使い分けることも可能らしい。
(メインは○○、サブは○○のように使い分けたり、
会社と家で別のを使ったり、など)

あるいは、漢直とカナの使い分けなども含まれるか。




配列を変えよう。

そもそもの動機は、「今のキーボードは使いにくい」だ。

よく使うキーが遠くにある。
マイナーなキーが特等席にいる。
弱い指を沢山使わされる。
強い指が遊んでいる。
左右のバランスが悪い。
よく使うコンビネーションが、指の組み合わせとして悪い。
流れるように打てない(指が絡まる)。

それらを改良して、もっと楽にしていくべきだ。

ゴールは、「直感の通りに打てること」だと思う。

その具体を、ぼくらは探している。
posted by おおおかとしひこ at 16:51| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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