2020年07月27日

【薙刀式】5000字くらいから配列の印象が変わる

個人的意見だけど、
5000字くらいまでの配列やキーボードの印象と、
それ以上書くときのそれらの印象は、
だいぶ異なると思う。


5000字以下を書くときは、
スピードが快適なほうがいいと感じる。

多少オーバーアクションだとしても早く書けたり、
アルペジオや左右交互で派手に打ったり、
同時打鍵でばりばりやっていくほうが、
楽で速いと感じる。
薬指や小指を多用したとしても、
多くの指を使って早く書けたほうが、
いい印象がある。

これはキーボードでも同じで、
強い打鍵に対応しているほうがいい印象がある。
叩きつけるような指遣いのほうが仕事してる感がある。

黒軸(60グラム)もそうだし、
赤軸(45グラム)が物足りない人は、たぶんそういうことだ。
HHKBやリアルフォースの爽快感(ラバードームによるもの)は、
底打ちのタクタイルと、戻りの爽快さが、
強い打鍵に対応していると思う。

キーボード筐体も同じくで、
手首を浮かして打っていくスタイルに合うものが、
いいキーボードだと思われるのではないか。

つまり、
短文と長文だ。
とりあえずその境目を5000字としようかな、
などと考える。


5000字以上を一度(一日以内)に書くことを考えるとき、
快適さの基準は、
スピードよりも疲れないことのほうが大きいファクターになると思う。

ずっと打っていても指先が痛くならないとか、
次の日に妙な鈍い痛みがないとか、
肩こりが起こっていないとか。

それには、柔らかいタッチのキーボードが向くし、
軽い軸がいいし、
底打ちしない優しいタイピングが重要だと思う。
手首を浮かしていたら疲れるから、
手首はつけたまま(あるいはすり足状に微妙に浮かせる)
がいいと思う。

そういう打ち方で打たれる配列は、
なるべく指をホームから動かさず、
人差し指や中指や親指などの、
疲れにくい指を多く使い、
(薬指や小指は仮に数%だとしても、
打鍵数換算では絶対打鍵数は多くなるから、
%だけを信用してはならない)
機能キーは近くにあり、
途切れなく打っていけるものが、
よいのではないか。

(先日発見した飛鳥のホームキー率70%は驚異的で、
繋がる運指よりも実はこっちが大事なのでは、
と最近思うようになった)


ウサギとカメみたいなことかもしれない。
ウサギの走法は派手だが、
そのままでは長距離は走れず、
コツコツ来たカメに抜かれるような感じか。


配列の効率やキーボードの良さは、
文字を書く効率に直接関係すると思う。

しかし、それは書く文字量によって、
適するものが違うと僕は考える。

どんな配列がよいのか、
どんなキーボードがよいのか、
どういったキーボードを自作するべきか、
などの問いは、
そもそも違う目的で論争されている可能性があると思う。


その中でも新下駄はいつも上位の候補になる。
飛鳥は長い文章が良いと言われるが、
一体何文字くらいを書くことが想定されていたのかは、よくわからない。

薙刀式は長文特化だけど、
ブログ(2000字程度)を書くのはちょうどよい心地よさだと思う。
(やや物足りなくて、もう一記事書いてしまったりするが)

蛇配列は作者のなっとさんが大量のメールをさばくのに重宝しているらしい。
長いひとつの文章と、短いたくさんのメールは、
また違うかもしれないが、
文字数だけでいうと、5000は超えるかもしれない。

エッセイはたとえば4000字くらいだ。
どんな配列でもたいして変わらないかもしれない。
だから「好みのものを使え」が正解かもしれない。


僕は量を書くほうだろう。
5000を超えるのは、
qwertyローマ字ではしんどかったし、
カタナ式でも打数が多くて疲れた。
薙刀式へ移行したのは、
打鍵数を減らすためだ。
(とはいえ総打数は100カナに対して130程度だが。
アクション数だと97になるので、そこがよいのだろう)

単純に、アクション数が少ない配列は、
長文向きだと思う。
考えることに対してアクション数が多いと、
たぶんそっちに気を取られてしまう。
気を取られても大丈夫なのは、
5000字以内だというのが僕の実感だ。

記憶負担が大きいのも、長文は走れなさそうな気がする。
それは僕ができなかったからで、できる人もいるかも知れない。
できなかった人の意見からすると、
長文であればあるほど、脳のキャパギリギリまで内容の方に使うので、
(なにせ考えただけで疲れて眠くなるのだし)
手段としての配列は単純な方がいいと思うのだ。

極論すると、ステノワードではしんどそうだ。
漢直はどうだろう。漢直で小説とか書けるのかな?
とてもじゃないけど脳のキャパが足りなさそうだ。



人にはさまざまな「書く動機」があり、
どんなものでも有効な方法はないと思う。
それぞれの配列(やキーボード)の性質を知ることは、
「それを使い続けても大丈夫か」という不安に、
うまく答えられるかも知れない。


軽いバネが長文には良いと信じていたが、
底打ちが痛くてダメージになるのに気づき、
最近それを改良し続けている。
ダブルスプリング、シリコンシート、
プログレッシブスプリング、EVAなどを試している。
軽いことは長文にとても良いが、
底打ちを0に吸収すると、さらに長文にいいと感じている。


最適解は、条件を動かすと、
どんどん変わってゆく。
全てに対応する配列やキーボードはないと思う。
自分が何を求めているか知ることは、
案外難しい。
posted by おおおかとしひこ at 09:58| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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