2020年08月04日

【薙刀式】打ち方のスタイルで、好む打鍵感が異なる説

撫で打ち派…リニア、軽め
突き刺し派…タクタイル、標準〜重め


撫で打ち派は、なるべく抵抗が無い方がいいと思う。
指が横に動く軌跡と、押下する軌跡が合成された、
滑らかな曲線で動くので、
フェザータッチのほうが楽だろう。

トラベリングディスタンスも2mmより短いほうがいいかもだ。
パンタグラフはトラベリング2mm、アクチュエーション2mm。
これで発達した打鍵法だと思う。

僕はスピード軸で、全体のトラベリングディスタンスを減らしている。
Kailh Speed Silverなら、
アクチュエーション1.1mm、トラベリング3.6mm。
(シリコンシート改造により、トラベリング2.8mm)
Gateron Ink Yellow、Kailh Proもいいよね。

軽めに、浅めに撫でる感じが、
こうした打ち方。

キーキャップもフラット気味のほうが良いのでは、
と思う。
SAみたいな深い凹は、撫で打ちには邪魔だ。
HHKBのキートップの凹みは通常より深い。
僕が使いこなせなかったのは、撫で打ちの軌道と合わなかったからかもだ。
(45gも重すぎたしね)


一方突き刺す派は、
ある程度重く無いと底打ちのダメージがあると思う。
45g以下は突き指かも知れない。
高級スイッチといわれるやつは、
軒並み60g前後が標準なので、
世の中には突き刺し派のほうが多いのかも知れない。

アクチュエーションを過ぎて底まで打つとしたら、
単に跳ね返るだけのリニアより、
クリック感があったほうが打鍵した感があるかもだ。
だからタクタイル系の人気があり、
そのタクタイルバンプ(フォースカーブの感じ)に、
色んなパターンがあるのもうなづける。

HHKBやリアルフォースのタクタイル感をつくっているのは、
ラバードーム部分で、
柔らかくストンと落ちるくせに戻りはシャープという、
独特の感じは、
ラバードームの変形と戻りが、違う挙動をするからだろう。

「静電容量無接点の打鍵感が好き」という人は、
コイルの静電容量変化によりアクチュエーションを感知する、
静電容量無接点方式そのものの機構よりも、
このラバードームの感覚を好きだと言っている可能性が高い。
だって、アクチュエーションポイントまで行って戻るよりも、
ガツンと無視して底打ちしてるわけだしねえ。
(耐久性の高さについては別だ。打鍵感の話)


つまり、全然打ち方が違う人が、
ああでもないこうでもないと、
同じものを別の角度から見て論じている可能性が高いと、
僕は思う。

「軽いバネは苦手」という人は突き刺し派だろうし、
「重くて無理」という人は撫で打ち派だろうし、
「タクタイルが好き」という人は底打ち派だろうし、
「スピードスイッチの浅い感じがいい」という人はパンタグラフ派だろう。

あるいは、
突き刺し派は手首を浮かし、パームレストを使うだろう。
掌と腕は平行にしたほうが力が無駄にならない。
撫で打ち派は、手首をつけないと打てないだろう。
横にぶれまくるからで、支点がどこかに必要だ。

突き刺し派は指をホームキーの上に置いて体重(手重)を預けるだろう。
撫で打ち派は重心は手首だろう。触れてるかどうかくらいが心地いいはず。


以前に見たように、
突き刺し派は、伝統的ピアノやタイプライターと同じ打ち方で、
打鍵の感じがアナログに現れる道具の打ち方だ。
いわば毛筆や万年筆だ。
撫で打ちは、オンとオフのデジタルで生まれた方法論かも知れない。
いわばボールペンだろう。

どちらが優れているかはここではどっちでもいい。
予想されるのは、
「一旦どちらかに慣れると、もう一方にコンバートするのは困難」
ということ。
よほどもう一方の打ち方にメリットを感じないと、
コンバートはしないと思う。

Gateron Ink Silentの打鍵感が僕は好きで、
何回かトライしているのだが、
突き刺しの打ち方が馴染むスイッチなので、
どうにも馴染めない。

それと自キ界隈ではわりとタクタイルが人気で、
僕はあんまり好きじゃないので、
なぜだろうと考えて、
おそらく打ち方で、
スイッチやキーキャップやボディなどの複合結果である、
打鍵感の好みが変わってくるのでは?
などという結論に至った。


あと多分だけど、
撫で打ち派は奥チルトが好きで、
突き刺し派は手前チルトが好きだと思う。

人間工学はかように難しい。まだ気づいてないことが沢山ありそうだ。


配列の話に戻ると、
打ち方の流派によっては、
好む配列が変わってくるかもしれないね。
撫で打ち+親指シフトは一番相性が悪そう。
posted by おおおかとしひこ at 13:00| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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