薙刀式は日本語を「話題の語」と「繋ぎの語」にわけて考え、
後者を打ちやすくすることで楽で速いと考える。
「繋ぎの語」の代表的なひとつ、接続詞の運指がどうなってるか調べてみた。
wikiによれば日本語の接続詞は181。多すぎワロタ。
順接と逆説と、あと並列とかあったな、2〜30個?
などと想像しながらwikiを開いてみると、
日本語の接続詞ってこんなに多いのかとびっくりする。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/接続詞
オイオイ色んな配列たちは、これらのことをちゃんと考えてるのか?
などと思いながら、
ほかの配列を網羅的に調べる気力はさすがになく、
とりあえず薙刀式で181語の運指を書き出してみる。
なお、eswaiさんのかなアナライザーに突っ込めば、
接続詞のみのヒートマップやシフト率などがわかる。
それは記事の後半にて。
以下薙刀式の接続詞の運指。
【】はセンター連続シフト、()は同時打鍵。
順接26
だから (FN)F.
そのため B【J】N【R】
このため V【J】N【R】
それで B/(EJ)
そこで BV(EJ)
よって 【I】GE
すると OID
だとすると (FN)DOID
ゆえに 【POD】
それゆえに B/【POD】
したがって RN(FJ)GE
それなら B/M.
それでは B/(EJ)C
ならば M.(CJ)
だとしたら (FN)RN.
そうすると BLOED
そうしたら BLRN.
さもないと 【UK】MKD
そうしないと BLRMKD
そうでないならBL(EJ)MKM.
だとすれば (FN)DO/(CJ)
そうなると BLMID
となると DMID
となれば DM/(CJ)
そうしてみるとBLRE【B】ID
そうなれば BLM/(CJ)
逆接26(「それでも」「でも」がダブってたので略す)
しかし RFR
けど S(DJ)
ただ N(FN)
だが (FN)(FJ)
が (FJ)
しかしながら RFRM(FJ).
けれど S/(DJ)
けれども S/(DJ)【K】
だけど (FN)S(DJ)
だけども (FN)S(DJ)【K】
そうではあるがBL(EJ)CJI(FJ)
それでも B/(EJ)【K】
でも (EJ)【K】
ではあるが (EJ)CJI(FJ)
にもかかわらず【DK】FF.【L】(FO)
ところが DVA(FJ)
ですが (EJ)O(FJ)
ものの 【KJJ】
しかるに RFI【K】
とはいうもののDCKL【KJJ】
のに 【JD】
なのに M【JD】
それなのに B/M【JD】
とはいえ DVK【O】
そうはいうもののBLCKL【KJJ】
そのくせ B【J】H【A】
並列6
および 【NI】(XJ)
かつ F【;】
それから B/F.
ならびに M.(XJ)【D】
同じく 【N】M(RJ)G
また 【F】N
添加18
さらに 【U】.【D】
また 【F】N
しかも RF【D】
おまけに 【NF】S【D】
そのうえ B【J】L【O】
そして BRE
それから B/F.
それどころか B/(DJ)VAF
どころか (DJ)VAF
それに B/【D】
それにしても B/【D】RE【K】
加えて H【LO】E
それに加えて B/【D】H【LO】E
ひいては XKEC
なお M【N】
そればかりでなくB/(CJ)F【E】(EJ)MH
ともあれ D【K】J/
そればかりか B/(CJ)F【E】F
対比8
一方 KG(ZJ)L
他方 NZL
逆に (WHJ)H【K】
それに対して B/【K】NKRE
対して NKRE
反対に C,NK【D】
反面 C,【R】,
その反面 B【J】C,【R】,
選択7
または 【F】NC
もしくは 【K】RHC
あるいは JIKC
ないしは MKRC
それとも B/D【K】
他には ZF【D】C
他にも ZF【DK】
列挙16
第一に (FJ)KK【GD】
第二に (FJ)【DD】
第三に (FJ)【U】,【D】
一つ目は XD【;R】C
二つ目は .N【;R】C
三つ目は 【B】G【;R】C
はじめに C(RJ)【RD】
最初に 【U】K(RI)【D】
続いて 【;】(F;)KE
次いで 【;】K(EJ)
最後に 【U】K(VJ)【D】
その後 B【J】(VJ)
まず 【F】(FO)
次に 【;】(WJ)【D】
さらに 【U】.【D】
そして BRE
説明8
なぜなら M(AJ)M.
なぜならば M(AJ)M.(CJ)
なぜかというとM(AJ)FDKLD
というのは DKL【J】C
というのも DKL【JK】
だって (FN)GE
なにしろ M【D】RA
なにせ M【DA】
補足10(「実は言うと」は「実を言うと」の誤りと解釈)
因みに 【G】M【BD】
ただ N(FN)
もっとも 【D】GD【D】
そのかわり B【J】F【LE】
ただし N(FN)R
そもそも B【K】B【K】
なお M【N】
じつは (RJ)【;】C
実のところ (RJ)【;J】DVA
実を言うと (RJ)【;C】KLD
換言16(現代語「ていうか」を追加)
つまり 【;FE】
言い換えると KKF【O】D
すなわち OM【LG】
要は 【I】LC
要するに 【I】LOI【D】
むしろ 【,】RA
換言すると F,(SJ),OID
かえって F【O】GE
かわりに F【LED】
そのかわり B【J】F【LE】
いわば K【L】(CJ)
言ってみれば KGE【B】/(CJ)
と言うより DKL【IE】
というか DKLF
ていうか EKLF
そうではなく BL(EJ)CMH
例示8(「具体的には」は接続詞で「例を挙げると」はそうではない理由は解せぬ)
具体的には (FH)NKEW【D】C
たとえば ND【O】(CJ)
とりわけ D【EL】S
なかでも MF(EJ)【K】
殊に VD【K】
いってみれば KGE【B】/(CJ)
いわば K【L】(CJ)
特に DH【K】
教示4
それには B/【D】C
そのためには B【J】N【RD】C
実現するには (RJ)【;】(SJ),OI【D】C
そうする場合 B/OI(CJ)JK
変転4
それで B/(EJ)
そうすれば BLO/(CJ)
それによって B/【DI】GE
そうすることでBLOIVD(EJ)
転換12
さて 【U】E
ところで DVA(EJ)
次に 【;】(WJ)【D】
ときに DW【D】
それはさておきB/C【U】E【N】W
では (EJ)C
それでは B/(EJ)C
じゃあ (RHJ)J
ともあれ D【K】J/
それはそうと B/CBLD
そういえば BLK【O】(CJ)
それにしても B/【D】RE【K】
結論14
どの道 (DJ)【JBG】
どっち道 (DJ)G【GBG】
このように V【JI】L【D】
こうして VLRE
いずれにしろ K(FO)/【D】RA
結局 SG(WI)H
以上 K(RJI)L
とにかく D【D】FH
かくして FHRE
いずれにせよ K(FO)/【DAI】
いずれにしてもK(FO)/【D】RE【K】
どちらにせよ (DJ)【G】.【DAI】
どっちにしても(DJ)G【GD】RE【K】
どっちにせよ (DJ)【DAI】
全体的に、相変わらず中央が多く、端は少ない印象。
また、「それ」がやたらと多いので、そこは例外的に使う。
シフトは有意に少なく、打ちやすさには配慮がある。
また、連続シフト率がいつもより高く感じる。どうせシフトするなら連続、
みたいな意思か。
では、以下の呪文をかな入力アナライザー
https://keyboard-analyzer.vercel.app/
に突っ込んで薙刀式を選択してみる。
(ほかの配列でも接続詞のみの運指を確認できるよ!)
だからそのためこのためそれでそこでよってするとだとするとゆえにそれゆえにしたがってそれならそれではならばだとしたらそうするとそうしたらさもないとそうしないとそうでないならだとすればそうなるととなるととなればそうしてみるとそうなれば
しかしけどただだががしかしながらけれどけれどもだけどだけどもそうではあるがそれでもではあるがにもかかわらずところがですがもののしかるにとはいうものののになのにそれなのにとはいえそうはいうもののでもそのくせ
およびかつそれからならびに同じくまた
さらにまたしかもおまけにそのうえそしてそれからそれどころかどころかそれにそれにしても加えてそれに加えてひいてはなおそればかりでなくともあれそればかりか
一方他方逆にそれに対して対して反対に反面その反面
またはもしくはあるいはないしはそれとも他には他にも
第一に第二に第三に一つ目は二つ目は三つ目ははじめに最初に続いて次いで最後にその後まず次にさらにそして
なぜならなぜならばなぜかというとというのはというのもだってなにしろなにせ
因みにただもっともそのかわりただしそもそもなおじつは実のところ実を言うと
つまり言い換えるとすなわち要は要するにむしろ換言するとかえってかわりにそのかわりいわば言ってみればと言うよりというかていうかそうではなく
具体的にはたとえばとりわけなかでも殊にいってみればいわば特に
それにはそのためには実現するにはそうする場合
それでそうすればそれによってそうすることで
さてところで次にときにそれはさておきではそれではじゃあともあれそれはそうとそういえばそれにしても
どの道どっち道このようにこうしていずれにしろ結局以上とにかくかくしていずれにせよいずれにしてもどちらにせよどっちにしてもどっちにせよ
薙刀式は「左で繋ぎ、右でとどめ」の意識のためか、
左手中指人差し指の頻度が増えた。
シフト率と連続シフト率は、思ったより変動がなかった。
快速な単打のみ接続詞の印象が強いのかも知れない。
しかし薙刀式はいつもほとんどヒートマップが変動しない、
面白い配列だと思う。(「それ」のところだけ上がる)
ちなみに他配列で見てみたところ、
親指シフト: 右人差し指を特異的に使う。配列の印象に影響あるかも。
新下駄: 左薬指と右小指を特異的に使う。苦手ワード?
飛鳥: 左中指を特異的に使う。(そもそも飛鳥の「ければ」への疑問からこれが始まった)
などの特異的変動が見られた。
繋ぎの言葉は接続詞だけではないし、
それぞれの接続詞の頻度分布を計算に入れたわけではない。
しかし、
言葉と言葉を繋ぐ、膠着語であるところの日本語の構造を、
薙刀式は特に意識してなるべくそのままの感じで打てるようにしていて、
親指シフトは右人差し指に任せ、飛鳥は左中指に任せている、
という興味深い傾向があることがわかった。
2020年08月06日
この記事へのコメント
コメントを書く