2020年08月27日

創作物内もニューノーマルであるべきか

とても迷うべきポイントだ。

世間がそうだし、
創作物内の人間も、マスクするべきでは、
手指消毒を常にするべきでは、
ソーシャルディスタンスを守り自粛するべきでは。

僕は断固違う派閥である。
たとえ戦争中も、非戦争時の「普通の人間たち」を描くべきだと。


経済を回さないと死ぬので、
ドラマやCMに、微妙なルールが入り始めている。

ツーショットをなるべく避けて、
ワンショットにする。
ツーショットの際はソーシャルディスタンス。
屋内のツーショット以上は避けて屋外。
屋内シーンは窓を開ける。
手渡し禁止。(手渡す時にアルコールをかければOK)
食べるシーン禁止。
向かい合うの禁止。
肉体接触禁止。(先日犯人の逮捕シーンが撮れないという話を聞いた)

まあざっくり言えば、三密濃厚接触禁止。

厳密にはすべて守られてはいないけど、
微妙に圧が存在している。

早々に諦めて朗読劇にした舞台もあるくらい。

でもその朗読される内容までは、
まだニューノーマル形式ではない、
コロナ以前の世界だと思われる。



戦争中の映画は、戦意高揚ものが多かったという。
僕はそうあるべきではない。

戦争や疫病なんてただの夜だ。
開けない夜はないんだから、
明るい昼間を見ているべきだ。


SF世界によくある、
世界が汚染されてしまった地球で、
ドームとか地下都市に篭ってて、
空や自然を見たことのない人類が、
かつて地球が幸せだった頃の映画を見る様を、
少し想像してしまう。

どんなときも、
創作物のなかでは、
人類は抱き合ったり、唾を飛ばしたり、
殴ったり向かい合ったり、
部屋にいたり外にいたりするのだ。

それが人類の素晴らしさである限り、
ニューノーマルなんて規範は、
創作物には不要だと思う。

子供が真似をしたらどうするつもりだってクレームがあったら?
フィクションと現実の区別がつかない子供に、
創作物なんて見せるべきじゃないぞと答えたい。

創作物というのは、
人類の素晴らしさがわかる人しか、
楽しむ資格はないのである。


とはいえ、
現場は何もできなくて困っている。

黙って夜明けを待つまでだ。

posted by おおおかとしひこ at 00:55| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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