「あ、これあかんか?
ほんならこれはどうや」
と、その場で捻り出すためだ。
色んな、ダメがある。
単純に良くなかった。
ある人は賛成したがある人は反対した。
(土のついたものは避けるという日本人独特の考え方がある)
一回却下した。
その時には思いもよらない理由でNGになった。
(まったく同じ殺人事件が起こったとかね)
会長の嫌いなやつだった。
その時はいいと思ったが、もっといいのを思いついた。
プロの現場ならなおさら、
理不尽なダメを喰らうことがある。
(誰か偉い人の意見を通すために、
わざとクオリティを下げることすらある)
あるいは、
そもそも打率は3割くらいだ。
2割かもしれない。
だから1本のヒットのために、
10回くらい振るのである。
数を出せない人は、考えが固くなる。
これしかあり得ないとか、
これを否定されたら自分が否定されたように思って傷つくとか。
他が出せないから怖いとか。
否定されたらどうしようと思ってさらに数を出せないとか。
知らんがな。
マンボウのように産め。
アイデアは無限に出せ。
養鶏場のように毎日金の卵を産め。
あなたはアイデアの工場である。
いくらでも新しいものをその場で捻り出すのだ。
あ、それあかんか、ほなこれはどうや。
食材と調味料でいかような料理もその場でつくる、
名シェフになりたまえ。
食材や調味料は有限だが、
あなたの中の備蓄は無限にできるよ。
これが出来ると、フットワークが軽くなる。
多角的な見方になり、思いつきの可能性を試すようになる。
思いついた先の落ちまで作れるからね。
試行回数が多い方が、当たりを引きやすいぞ。
大事なのは、数を出すことで、
当たりと外れがあることを知ることだ。
正しく当たりと外れを判定できるようになることだ。
そして、当たりが出るまで数をひねり出せば、
当たりがつくれるぜ。
とても簡単な真理なのだが、それを支えるのは数稽古しかない。
(はじめて他人に見せる小説を書いたのは、
てんぐ探偵が初めてだ。
そこから最新まで87万文字、
文庫8冊近く、映画脚本18本ぶん書いてきた。
文体はこなれ、だいぶマシになったと思う。
こういうことなのだ)
2020年08月31日
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