2020年08月31日

なぜ数を沢山書く練習をしておくべきなのか

「あ、これあかんか?
ほんならこれはどうや」
と、その場で捻り出すためだ。


色んな、ダメがある。

単純に良くなかった。
ある人は賛成したがある人は反対した。
(土のついたものは避けるという日本人独特の考え方がある)
一回却下した。
その時には思いもよらない理由でNGになった。
(まったく同じ殺人事件が起こったとかね)
会長の嫌いなやつだった。
その時はいいと思ったが、もっといいのを思いついた。

プロの現場ならなおさら、
理不尽なダメを喰らうことがある。
(誰か偉い人の意見を通すために、
わざとクオリティを下げることすらある)

あるいは、
そもそも打率は3割くらいだ。
2割かもしれない。

だから1本のヒットのために、
10回くらい振るのである。


数を出せない人は、考えが固くなる。
これしかあり得ないとか、
これを否定されたら自分が否定されたように思って傷つくとか。
他が出せないから怖いとか。
否定されたらどうしようと思ってさらに数を出せないとか。

知らんがな。

マンボウのように産め。

アイデアは無限に出せ。

養鶏場のように毎日金の卵を産め。

あなたはアイデアの工場である。
いくらでも新しいものをその場で捻り出すのだ。


あ、それあかんか、ほなこれはどうや。
食材と調味料でいかような料理もその場でつくる、
名シェフになりたまえ。
食材や調味料は有限だが、
あなたの中の備蓄は無限にできるよ。


これが出来ると、フットワークが軽くなる。
多角的な見方になり、思いつきの可能性を試すようになる。
思いついた先の落ちまで作れるからね。

試行回数が多い方が、当たりを引きやすいぞ。


大事なのは、数を出すことで、
当たりと外れがあることを知ることだ。
正しく当たりと外れを判定できるようになることだ。

そして、当たりが出るまで数をひねり出せば、
当たりがつくれるぜ。
とても簡単な真理なのだが、それを支えるのは数稽古しかない。


(はじめて他人に見せる小説を書いたのは、
てんぐ探偵が初めてだ。
そこから最新まで87万文字、
文庫8冊近く、映画脚本18本ぶん書いてきた。
文体はこなれ、だいぶマシになったと思う。
こういうことなのだ)
posted by おおおかとしひこ at 00:34| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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