2020年09月11日

唐突に転換せよ

徐々に切り替えるのはダラダラするので、
まずはスパッと切り替えるのが早道だ。


問題は切り替えたあとで、
「前との関係は何か」がわかることだと思う。

さっきまで心配していた焦点は、
立ち消えになったわけではなく継続していて、
しかも今の焦点が片付いたら、
前のに戻るのであろう、
ということを予感させなければならない。

そのことによって、観客は安心して、
その新○○にのめりこめるだろう。

「え、前のあれ放置したまま?」
という心配が現実化すると、
「えーじゃあ今やってるこれもそうなるってこと?
じゃあどうでもいいよね、どうせ放置になるんなら」
となってしまう。

それは作者の語りが信用されないということである。

「ファイアパンチ」の例をあげると、
最後まで気にならせるだけの、諸々の伏線(謎?)はあった。
しかし毎回投げっぱなしになるので、
信用はどんどん落ちてゆき、
アレは何だったんだろうはどうでもよくなり、
後半は「もう信用しないからどうケリをつけるかだけ見せろや」
と喧嘩腰になっている。

そうなるのは最悪というわけだ。


転換は滑らかにやったって意味がない。
唐突のほうが、
「いったいどういうことだ?!」という驚きがあり、
ヒキが強くなる。

しかし「なにい?!」のあとは、
「実は…」が必要で、
納得して次へ進むことが必要なのだ。

それはペアである。
あなたは、両方上手でなければならない。
posted by おおおかとしひこ at 01:05| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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