悪役を考えよう。
どう悪い?
まさか雰囲気とかコスチュームとかじゃないよね?
今だったらパワハラをしてるのかな。
じゃあ具体的にどういうのをしてるんだ?
痴漢してる?
じゃあどういう卑劣な行為を具体的にやるんだ?
いじめをする?
具体的にどんなムカつくいじめだ?
人殺し?
そいつはどういう風に殺して、
それをどういう風に言ったんだ?
その、具体がオリジナリティがあるととてもいいぞ。
「冷血非道な組織のボス」を描くときに、
「膝の上の飼い猫をピラニアの水槽に放り込む」
を最初にオリジナルで考えた人のようになれ。
「こんな聞いたこともないひどいパワハラ」
「こんな聞いたこともないひどい痴漢」
「こんな聞いたこともないひどいいじめ」
「こんな聞いたこともないひどい人殺し」
を考えるのだ。
それを見て「なんてひどいやつだ。許せん」
となるのが、最高の悪役をつくるだろう。
あなたが受けたひどいことがあるだろう。
それをうまくアレンジすると、
オリジナルな悪役を作れたりするぞ。
「断れない新人を一日中部屋に軟禁して、
最終的に断ったら二人がかりで説教」
というのを僕は社会人一年目にされたことがある。
いつか使いたいネタだ。
人を騙すひどいやつだとしたら、
そいつはどんな言葉や手口を使うのか?
それがオリジナルだったら、
なんてひどいやつだ、になる。
悪役こそ、オリジナリティがなければならない。
たとえばダースベイダーは、
見た目とかガワが悪役で威圧的なんだけど、
悪い行為は具体的になにひとつやってない。
だから悪役ではないんだよね。
雰囲気悪役に勝ったって何も嬉しくない。
だから「父」という別の意味のドラマにせざるを得なかったのだろう。
悪役の具体的なエピソードをつくりなさい。
それが悪ければ悪いほど、
聞いたこともない悪行なほど、
「なんて悪いやつだ!」となるぞ。
これは、「かわいいヒロイン」「頼りになる仲間」
「おっちょこちょいだけど憎めないやつ」
などのすべてに言えることだ。
オリジナルの、そのようなエピソードは、
そのキャラクターを強力につくりあげる。
逆にいうと、こういう奴にしたいなと思ったら、
それを示すオリジナルエピソードを作らなくてはならない。
しかも出来れば初登場でだ。
そして理想を言うと、
それは別の面も見せながら深まっていく。
悪役は最初悪い面を見せる。
一方部下思いの面があったりする。
しかしやっぱり恐ろしく悪い。
さらに極悪なこともやる。
そのあと部下に優しくなる。
この人が信じられない。
そういう風にやると、悪役はどんどん黒光するぞ。
2020年10月01日
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