リライトの時はとくにやったほうがいいけど、
プロットの時にもやってみると分ること。
ここは良く出来ている、面白い、
などというところと、
なんか想像よりうまく書けなかった、
というところは、
自分ならわかるだろう。
まずは、それを色分けしておくことだ。
良いところを青、
いまいちなところを赤で色分けして塗ったとしよう。
赤を青にするように考えるべきだ。
で、それらが一気に全部青になることはない。
それらの直しにも出来不出来があるということを知ろう。
直す前のほうがよかったなんてことはごまんとある。
(だから前のバージョンの原稿は、
ナンバリングしてすべて保存しておいたほうがよい)
あるいは、
何かを直したら、
かつて赤青だと思われた部分の評価が変わることもある。
これが長い文章の不思議なところだが、
それはモンタージュ効果で説明できる。
ある部分はそれが同じでも、前後でまったく違うように見えるということだ。
(裏を返せば、赤の部分を直さなくても、
前後を直すだけで青になったりする。
青だったのに、前後のせいで赤に転落することもある。
すべては相対的に決まるのだ)
ともあれ、
相対的に赤青に色分けしておくことはとても大事だ。
もし他人に草稿を読んでもらうチャンスがあれば、
赤と青を色分けしてもらうことは、やってみてもいいかもしれない。
自分が思っていることと、まったくちがう色分けになることがあって、
たぶんびっくりすると思う。
もっともその人が、
適格な批評眼を持っているかどうかは事前にわかっておかないと、
単純な好みでこちらの気分が左右されてしまうので要注意だが。
あくまで他人の批評はその人個人の感想であって、
自分で気づいていない所に気づかせる為に、
他人の批評を仰いだほうがいい、
というくらいのことである。
(もちろん、批評眼がある人、
的確な指摘のできる人のいうことは正座して聞くべきだ)
どうしたらもっと面白くなるのか。
青は無視して、
赤をまず面白くすることを考える。
そのうえで、
赤青は必ずしも的確ではないことを想像して、
もっとよいものへと再編成していくことだ。
ストーリーを書くことは、
ほとんどの人が想像するような、一本道を進むこととは違う。
もっと行ったり来たりする、
タイムトラベルやパラレルワールド間の移動のような感覚である。
2020年10月10日
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