2020年10月21日

シルエット登場

最近の漫画じゃあまり見ないけど、
車田正美の時代では、
四天王登場で一人だけ顔見せであとはシルエットなんてよくあった。
キン肉マンではフードをかぶってもいたかな。

実はこれは有効な手段だ。
前記事の続き。


先に顔出しして初期設定を作ってしまうと、
だいぶあとでの展開で齟齬が起こる。

だから活躍するギリギリまで設定は温存しておいた方がいい。

今やろうとしていることに、
前の設定が足枷になるべきではない。
だったら登場時から、設定を書き直すべきだ。

シナリオではそれが可能だが、
連載漫画では戻れない
(コミックス時に書き直す手もあるが、
大変面倒だろう)ので、
シルエット登場はどちらにも取れるので楽なのだ。


前記事で議論したことは、
主人公にはスポットライトが当たっていて書けるものの、
その他の登場人物はまだ鮮明ではない状態が多く、
シルエット気味でしかない、
ということで、
活躍する時点になってようやくスポットが当たり、
その時に鮮明になるのだが、
それを作り込むには、
最初に戻ってシルエットでぼんやりしているところを、
まるで最初からそうであったように、
鮮明なスポットライトを当てなおそうぜ、
ということである。

シルエット登場は、
その手間を全省略する、
手っ取り早い方法論だな、
なんてことに気づいたわけだ。


僕がそれに気づいたのは、
昭和プロレスで良くあった「Mr.X」。
ワクワクさせといて、興行日ギリギリにブッキングできただけやんけ、
とガッカリしたものだなあ。

最初から○○がブッキングできる、
とわかっていれば、Mr.Xは必要ない。

シナリオは、そのように書き直すべきだ。
posted by おおおかとしひこ at 00:34| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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