一般に打鍵というので今まで打鍵という言葉を使ってきたし、
たぶん通りがいいからこれからもそういうだろうが、
最近の僕は、
打つ、叩く、というよりも、
押す、押さえる、
という打ち方になってきていると思う。
それは今回つくった、
涅槃イエローのバネ特性が大きいのかもしれない。
感覚としてはほとんど叩くとか打つとかではなく、
触れた状態からすっと抑える感じで打てる。
机の上に置いた紙が、滑らないようにすっと押さえるような感じ。
それだけで打鍵したことになるスイッチとキーキャップのセットだ。
それはまさに万年筆の、
力を入れない文字書きの理想に、
かなり近づいてきたと思っている。
ゲーセンのゲームのボタンと同じかも。
最初は力一杯叩くようにして打つが、
慣れてくるとなるべく力を入れずに押さえる、
押すだけでよいと分って来るような感じ。
シューティングゲームの弾とか、
ソニックブームとか。(昇竜拳はいまだに力入れちゃう)
軽く打っていったほうがいいと分っていても、
心理的に必死になるときは強く叩いてしまうことがあるが、
基本的には押さえるだけでオンになることを知って、
静かに柔らかくなる感じ。
剣は強く握るな、柔らかく持て、
というが、その境地なのかもしれない。
柔らかいほうが臨機応変にアドリブが効くからね。
勿論、言葉を使うときは、
強く感情的にいいたいことがあるから、
それは強く打ったほうがいいかもしれない。
しかし自然に落ち着いて言うように、
打鍵ではなく、押鍵のような感覚で書く部分が多いはずだ。
それをいちいち打鍵的に強く打つことは意味がない。
以前からそれを考えてきたが、
やっとそれを出来るキースイッチと、
それを押せる、象牙の感触のキーキャップが出来た、
というところだろうか。
これはとても良いのでぜひみなさんに触って欲しいところだが、
イベントがないので残念だ。
遊舎工房などで見かけたら声をかけて下さい。
リュックにはたいてい入っているので。
激しく叩く、打つのは競技タイピングだけでいいと思う。
普段使い、長文をすらすら書いていくのには、
押さえるだけでインクがにじむように書ける道具が必要だ。
2020年10月20日
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