2020年10月26日

「賢者の贈り物」のレッスン

を思いついたので。


O.ヘンリーの代表作、短編「賢者の贈り物」がある。
Wikiからあらすじを抜粋。

貧しいジェイムズ・ディリンガム・ヤング夫妻が相手にクリスマスプレゼントを買うお金を工面しようとする。

夫のジムは、祖父と父から受け継いだ金の懐中時計を大切にしていた。
妻のデラは、その金時計を吊るすプラチナの鎖を贈り物として買うかわりに、夫妻が誇るデラの美しい髪を、髪の毛を買い取る商人マダム・ソフロニーの元でバッサリ切り落とし、売ってしまう。

一方、夫のジムはデラが欲しがっていた鼈甲の櫛を買うために、自慢の懐中時計を質に入れてしまっていた。
物語の結末で、この一見愚かな行き違いは、しかし、最も賢明な行為であったと結ばれている。



「互いが互いを思うが故に一番大事なものを売って、
相手にプレゼントを買う、という皮肉なパターン」は、
他にも応用の効く考え方だろう。

僕が見たバージョンだと金時計は腕時計で、革のバンドだったな。
そのへんは時流に合わせたのだろう。


「このパターンで別のアイテムを考えなさい」
という練習問題だ。

「自分の一番大切なものを売って換金して、
相手の一番大切なものの役に立つものを買う」
パターンであること。

単に換金した、ではなくて、
自分の一番大切なものを、相手の一番大切なものに差し出すことがポイント。

コントラストだ。
一番コントラストが濃くなるようにつくるのだ。


あらすじの結びも、「最も愚かな行き違いは、最も賢明な行為」
という風にコントラストの振り幅を一番大きくしてるわけだね。


舞台設定は全然変えてもいい。
現代でもSFでも時代劇でもいい。
モノでなくてサービスでもいいが、
絵になるものがわかりやすくていいよね。

勿論、時計と髪の毛は禁止事項だ。
それ以外のパターンを考えるべきだろう。

沢山あるのだろうか。
限定的だろうか。


特に解答例はない。シンキングタイム。
posted by おおおかとしひこ at 10:54| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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