リライトで大事なのは、リズムを整えることだ。
それは構成論である程度整えることは可能だろう。
第一ターニングポイントや第二ターニングポイントや、
ミッドポイントのタイミングで大体整えることが可能だ。
裏ビートも参考になると思う。
それだけではない要素のことを書こう。
主人公の、止まっているところと走っているところは、
どこだろうか?
単純に、行動しまくり、
事態が動いている、
アクティブな状態を走っているところ、
落ち込んだり、迷ったり、考えて立ち止まるところを、
止まっているところ、と呼ぶことにしよう。
どちらかではなく、
どちらもあることだろう。
(ずっと止まっていて、最後に一歩だけ走って、
行動することができた、
というのはダメな「落下する夕方」テンプレである)
事件が起きて、
行動を始めて、
何かあって、最後には解決するのだが、
その過程において、
立ち止まっているところと、
走っているところがあるはずだ。
単純にそれを色分けしてみなさい。
静かなところは青、動いているところは赤で塗ればいい。
まだらになるのが理想だ。
ずっと赤だと息切れする。
ずっと青だと展開がなさすぎる。
(主人公が事態を動かさず、
他人が動かしているのに乗っかっているのは、
メアリースーである)
走って、休んで、
走って、休んで。
それは主人公が人間だからで、
観客も人間だからだ。
観客だって疲れる。
集中力は15分で一回なくなる。
目先を変えるには、
走っていたり、休んでいたりするべきだ。
走っているところでは、
事態がどんどん動いていく。
テンションが高かったり、
緊張したり、争いが起こっていることだろう。
休んでいるところでは、
気持ちが沈んだり、
落ち込んだりしているだろう。
そしてもうひとつ重要なことは、
「自分がやっていることの意味は何か?」
と問う事かもしれない。
色々な行動をしてきたが、
それってどういう意味だっけ。
これって何になるんだっけ。
そういったことを、
休んでいる場面で確認するといいかもしれない。
主人公の独り言が一番ミニマムで、
誰かと共有する場面が次に大きな枠だろう。
そのとき、
「一体これに何の意味があるというんだ?」
と、主人公に誰かが尋ねるかもしれない。
主人公は、これにどう応えるか。
一発で答えられなくてもよい。
一回持ち帰って、
改めてどこかで、
あの時は分らなかったが、今ならはっきりいえる、
と言い直したってよい。
どこかで、主人公は、
自分の一連の行動の意味を、
誰かに言わなくてはならない。
その、立ち止まるタイミングはどこだろう。
息切れせずに、
ちょっと止まって考えるところ。
その緩急を、作っていくことを、
リライトでするべきだ。
先日書いた第一稿では、
走りすぎたと思った。
流れていてとても面白いのだが、
走りが多すぎて、
立ち止まる部分が少なく、
おいてけぼりになっている観客に気づくわけだ。
休符のない音楽は、息切れしてしまう。
休符が怖くて走り続けなきゃ、
と強迫観念に囚われなくてもよい。
計画的に休符を入れて、
ブレイクポイントを作るのだ。
なぜ今走っているのか?
それを問う時間をつくると、
どこを見て走るべきか、
走る気力が湧いてくる。
それは、ゴールは何か?と常に問うことだ。
2020年11月14日
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