2020年11月21日

自分のまいた種は、全部刈り取る

終盤をどうまとめるか。


主人公は、これまでのことの種を全部まいてきた。

きっかけとなる事件から行動を始めて、
第一ターニングポイントで、
自ら行動する宣言をしてからは、
行動の連続であったはずだ。

最初は嫌々だったかもしれない。
そうしないとヤバいから、という切羽詰まった理由かもしれない。
しかし好むと好まざるとに関わらず、
主人公は自分の責任で行動して、
クライマックスへたどり着いたわけだ。

つまりは、自分のまいた種について、
刈り取る責任があるわけだ。


もちろん、敵がちょっかいを出したり、
被害や事件が拡大しなければ、
ここまで大きなものにはならなかったかも知れない。
(そして大概のストーリーでは、
それは極限まで大きく、大ごとになる)

しかしいずれにせよ、
主人公が最初の一歩を踏み出したからこそ、
因果関係でここまで草は生えたのだ。

クライマックスでは、
それをなるべく一気に刈り取るような、
上手い方法を考えつかなければならない。

なぜならそれが終盤の見事さだからだ。


あれを処理してハイおしまい、
今度はこっちを処理してハイおしまい、
これとこれとこれも片付けて、全部終わり、
では、クライマックスの山が分散して面白くない。
なるべく大きなヤマを、
なるべく一気にやり切るのが面白さだ。

だから、生えたものは一気に刈り取ることが、
主人公の責任であり、ストーリーの終結である。


手をつけたことを全部リストアップしよう。
あれとあれとあれはどうなったか、
全部書き出そう。

それを、たった一つの冴えたやり方で、
一気に全解決できる方法を、
考え出そう。

それがテーマに落ちるのが、最上だと僕は思う。

posted by おおおかとしひこ at 00:29| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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