2020年12月10日

女子のコンプレックスが少しわかった

鬼滅の刃、ようやく最終巻を読めた。
なるほど女性の書いた物語だなということを身にしみる。


女性がときどき、
少年漫画のヒロインに嫉妬したり、
心乱される理由が少しわかった。

女性作家の描く男性像は理想的すぎて、
男のコンプレックスを激しく刺激する。

おれは煉獄のようにポジティブにはなれないし、
炭治郎のように前向きに明るくも鈍くもなれない。
あいつらは眩しすぎて、
自分の足りない部分だけが嫌になる。

男性作家の描いた理想のヒロイン像を見て、
女性たちは対称的な痛みを感じていたのかも知れない。



予想通り、仲間にテーマを落としてきたか。
終始鬼たちを「敵」と呼ぶ、身内贔屓かつ排外主義も崩さなかった。

少年漫画でなくて、少女漫画だったら、
あるいはサンデー漫画だったら、
おもろいやんで終わってただろう。

自分の育ったジャンプでこれが生まれた意味を考えると、
僕の古巣はとうにないんだな、
と、
卒業以来前も通ったことのない自分の高校が、
廃校になったような悲しみを感じた。



物語の作法的に色々言いたいことはあるが、
同時代の作品の中では傑出していて、
女性のハートを掴んだことはたしかだ。

僕は、男子やおっさんのハートを掴む物語を、
書き続けたい。

剣劇を真剣に考えれば考えるほど、
右翼思想とどう付き合うかを考えざるを得ない。
ヒーローものを突き詰めたら国防軍になってしまったマーベルほど、
突き抜けることは難しい。
答えは出てないので、また考えることにする。


今回は単なる感想のメモ。
最終回はまさかのアレとはびっくりした。
エピローグが長いのも、女性作家の良くない特徴だね。
ひとりひとりを大事にするのは、女性作家のいい特徴だけど。
posted by おおおかとしひこ at 20:38| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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