問題が面白くある、絵になっていること。
解決が面白く、絵になっていること。
それを繋げたときに、テーマが浮かびあがること。
そして、間に面白いエピソードが3つ以上あること。
どれかひとつでも欠けるようならば、
まだプロットは完成していてないとすら思う。
まずは何度も考え、
これらを作っていくことだ。
たいていは問題を思いつくものだろう。
こんなシチュエーションは面白そうだ、
こういう問題にぶち当たったら面白いぞ、
など、ピンチの状況が思いつくことが多いと思う。
それが絵になっていることが大事だということは、
以前にも書いた。
次は、どういう解決になるのか考えるべきだろう。
それが絵になっていると、記憶に残る、
強い話になることも以前書いた。
で、それを2コマ漫画として並べるのだ。
ビフォーアフターの漫画になるだろう。
同じシチュエーションでの違い(ブックエンドテクニック)でもいいし、
別のシチュエーションでのものでもよい。
とにかく何かが問題であり、
このように解決したのだ、という漫画になっていればよい。
それが、面白そうに見えればよし、
普通だと思えば面白いものまで練り直す。
同時に考えなければならないのは、
「それが何を意味しているか」だ。
その流れがあることで、
何を暗示しようとしているかだ。
それは自動的に読み取れるほどに、
うまく表現されていなければならない。
作者の微妙で複雑な思いが隠されている、
という京都的なレベルではなく、
明らかに誰もがわかる、
のアメリカ人のレベルになっていることが求められる。
逆に、
もしテーマがあったとして、
「このテーマが、この2コマ漫画で表現できているか?」
というチェックで、これをチェックするといいだろう。
「科学を悪用するべきではない」
というテーマならば、
マッドサイエンティストが怪人を作る絵があり、
それが正義の味方に倒される絵があるだろう。
もちろん、そうでないもので表現しても構わない。
だが、
それがその2コマに負けているならば、
怪人を倒す話のほうがたぶん面白くなる。
つまり、
「そのテーマを表すのに、
ベストな面白い組み合わせか」
ということを考えていくとよい。
もしテーマが見つからない場合は、
「どちらかの絵が〇〇になれば、
こういうテーマを言ったことになる」
ということはあり得る。
どちらかを直せば、
テーマを語れた何かになるだろう。
もちろん、
「じゃあ、これをこう直せば、
もっと面白くこれを言ったことになる」
ということを思いつくこともあるので、
そうするならば、
それはそのように直すといいだろう。
最初のコマ、最後のコマ、
そしてそれを貫くテーマは、三位一体だ。
それらを適当に変形しながら、
おそらくはベストの状態にもっていくまで、
プロットは練るべきだろう。
というか、それができて、
はじめてプロットを練り始めるのかもしれない。
なにせ、ラストへ至るように、
プロットは練っていくものだからだ。
で、それですぐに書けるか、
というとそれも甘くて、
「途中に印象的で面白いエピソードが3つ」
程度は最低欲しいところだ。
エピソードは山場でもいいし、
谷のところでぼそっとあるような印象のものでもいいし、
ざくりと刺さる台詞でもいいし、
凄い絵で示される何かでもいい。
驚いたり、爆笑したり、感動したり、
思わず前のめりになるような何かが、
最低3つは欲しいところ。
それが第一ターニングポイントになったり、
ミッドポイントになったり、
第二ターニングポイントになったり、
ボトムポイントだったり、
クライマックスに使われる何かかもしれない。
なんでもいいから、最低3つ。
それがあれば、
なんとなくそのストーリーが立っているように思えると思う。
で、計5つの絵ができる。
屏風のように並べてみるといい。
真中3つは絵である必要はなく、
文字でも構わない。
その5つの流れが、
矛盾なく、ひとつの流れになり、
そしてテーマにきちんと落ちているようなものになったとき、
僕は「ストーリーができた」と思ってよいと思う。
正確にいうと、「ストーリーの骨格ができた」かもしれないが。
あとはこれにぶら下げる、
サブキャラクターの話や、
ツイストを作っていくといいだろう。
サブキャラがまたメインストーリーを捻じ曲げて面白くしてくれるなら、
それもまた一興だ。
問題、解決、間の絵を屏風のように並べて、
全体がテーマに落ちているかだけをチェックして、
何かがずれているなら修正を繰り返していけばいい。
直している間に、
前のバージョンが良かったということもよくあるので、
全ては記録していくといいかもしれない。
デジタル写真は、そうしたときに便利である。
とりあえずメモなり絵なりを撮っておいて、
「前はこうしていた」なんてメモを残しておくのは、
前に戻るときに大変楽だね。
もちろん、手書きも最高だ。
デジタルより整理が楽で、メモレベルならデジタルより高速で書けるからだ。
これらをより発展させたのが、
カードによるメソッドだと思う。
二時間映画を書くのにネタは足りているのか、
をチェックするのは、
ブレイクシュナイダーのカードメソッドだ。
save the catに詳しく書いてあるので、参考にされたい。
40枚(以上)のカードをつくり、40枚に順番に並べることで、
ストーリーとしてうまく機能するのかをチェックする方法だ。
ただ、40は多くて難しいから、
僕は、
まず2枚の絵と、間の3つ(くらい)と、
テーマとで見ていくことにしている。
こうすると、ほんとうの骨格みたいなことが見えるからだ。
物凄く単純化すれば、
ストーリーは2枚の絵で示される。
もう少し複雑に面白くしないといけないので、
だいたい5枚くらいの絵で、
骨を見ていくと、
「これは出来ている」「出来ていない」の判断が、
つきやすいのではないか。
2020年12月22日
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