2020年12月23日

鬼滅の刃に足りないものはこれだったのか

Amazonで「鬼滅の刃」のコミックを買ってしまったのに、どうしても読み始める気になれない。
https://blog.tinect.jp/?p=68143

鬼というのは、人間とは異なる種族のモンスターではなく、
人間自身の暗部の比喩である。
長いこと生きてると、この暗部をたくさん見てきて、
鬼滅の鬼が浅く感じるんだよな。

この人はたぶん全部読んだ上で、
この文章を書いたのだと思った。
人生の鬼退治を、たかが呼吸では無理だと感じたのだろう。
ストロングゼロを超えるものが、鬼滅になかったのだと。


ジョジョの吸血鬼はモンスターではなく、
「永遠の命が欲しい」という人間の暗部があった。
(僕がジョジョから離れたのは、暗部の消えた3部から)
鬼滅の鬼には暗部がない。ただ餌として人間を食うだけ。

闇が浅いと、光も弱く見える。
鬼滅の刃が、世界を照らす新しい光に見えず、
まあそのへんを照らすのに役に立っている、
という感じに見えているのは、そうしたことかも知れない。

テーマが鬼退治ではなく、仲間(身内)との絆に持ってきた時点で、
どうしてもそうなってしまう。

おれたちは、新しい鬼退治が見たいのだな、と思った。
posted by おおおかとしひこ at 11:33| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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