2021年01月04日

小さな問題なら解ける

これもテストを解くコツみたいなことだけど。

デカイ問題は、分割したり、
規模を小さくすると解ける。
その応用でデカイ問題も解けることがある。

シナリオも同じだ。


大きさ100の問題があるとする。
それが解けなくて、
うまく進行できなくて、
シナリオが止まるとしよう。

それを鮮やかに、上手くやっつけようとすると、
思いつかなくて、止まってしまい、
いずれ挫折になってしまう。

こういう時は、
「自分が解ける小さな問題」で切り崩す。

4分割した25なら行けるかと考える。
それも無理なら10や5くらいまでの大きさに、
切り取れる部分があるかをやってみる。

吸血鬼を倒すとして(100)、
最終的には太陽を浴びせればいいとして(80)、
洞窟からどう出すかを考えるとして(60)、
釣り餌でおびきだすとして(40)、
その餌をどう集めるかを考える(20)わけだね。

しかし餌で洞窟から出てきても警戒されるな、
と気づけるから、
黒幕を洞窟の周囲に張り、
一気に落とすのはどうだ、などと考え、
黒幕を静かにバレないように張る(20)、
のパートを考えていくわけだ。

出来ないことを、
出来ることの寄せ集めにしていくのだ。
そこに、奇想天外なアイデア勝負になっていくのである。


余談だが鬼滅のラスボス、無惨の倒し方は本当につまらなかった。
「夜明けまで粘る」しか作戦がなく、知性がなさすぎた。
それがギリギリという表現は良かったが、
もっと計画があるだろうと思う。
つまりこれは、「出来ること」=「粘る」と、
誰でも出来る1にまで下げたことである。

まあ、出来るけどつまんないよね、みたいなことまで、
「出来る」に分解したわけである。

書けなくなって止まってしまうよりは、
このように「出来ること」まで問題を分解して、
書き続けることはいい。

だけどリライトで、
もっと出来ることを増やしていって、
面白くしていくべきだったろう。



分解以外にも小さくする方法はある。
妥協だ。

100クリアしなければいけない問題を、
60で通すのである。
残り40はあとで取り返すつもりでまず動く方法だ。
戦術でいうところの拙速である。
とにかく手をつけてしまって、
完璧でなくても良いのでガツンとかませば、
その印象で次へ行けるわけだ。

4段階工程が必要なものを、
全部100で突破するから難しくなってしまう。
全部60でゴールしてしまえば、
とにもかくにもゴールまでは出来るだろ。

なんなら30ずつで突破してもいい。
ハードルを下げて小さい問題にして仕舞えばいい。

もちろん、それがあとでお釣りが帰ってくるような展開にできれば、
それすら伏線だったように見えるぞ。



よほどの天才でない限り、
100を一気に100取れない。
だから部分点でかせいでいく。

ていうか本物の天才は、
100の中の10を解けば残り90を解いたことになる、
その10を見つけるのがうまいのだ。

偶然それに気づけることもあるけど、
数あるストーリーの場面で毎回100を取っていかなくていい。
分解したりハードルを下げたりして、
次々クリアしていこう。

最後までたどり着くことが目的だ。
ゴールさえすれば、リライトで直せるからね。
リタイアしたら、リライトすら出来ない。

posted by おおおかとしひこ at 00:35| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。