標準運指とは、
中段の4キーずつ計8キーをホームポジションとして、
そこからの相対位置でキーを打つのであった。
しかしどうもそれは人間の指に合ってないと思う。
薙刀式最新動画を見ていると、
打ちやすいキーはV字ラインになっている気がした。
絵を描いてみると、
○●●○○ ○○●●○
○●●●○ ○●●●○
○○○●● ●●○○○
みたいな感じ。
人差し指<中指≒薬指だから、
人差し指はホームキーから縮める方向が楽、
中指、薬指はホームキーから伸ばす方向が楽、
のような気がする。
小指はなるべく使いたくないので除外。
(ていうかqwertyの動画撮影して、
エンターの右小指使いすぎて、まだ鈍く痛い)
標準運指理論?では、
○○○○○ ○○○○○
●●●●● ●●●●●
○○○○○ ○○○○○
かつ、
中段>上段>下段
などと牧歌的に考えられているけれど、
指の長さとキーの相対関係を考えると、
そうではないと思われる。
指の長さに合わせて縦列をずらした、
コラムスタッガードではどうか?
ホームポジションという中段が、
指のアーチ角度がそれぞれ異なってしまうから、
アーチ角度をどの指も同じになるようにキーを移動する、
という考え方にはとても賛成だ。
しかしだとすれば、
指の長さに合わせて縦のピッチが異なるはずなのに、
同じピッチにしてるのがおかしいと思うわけだ。
(キースイッチやキーキャップの調達の問題はある)
実は3Dキーキャップであるところの、
サドルプロファイルは、
そのピッチ差すら吸収しているような感覚を得ることができる。
「普段は遠いのに近く感じるキーがある」
と触ったdaifukuさんは評価していた。
これ以上3Dを詰めるなら、19の等幅ピッチじゃなくて、
変ピッチで作るべきかもなあとは思っている。
Lime40では凹型の縦の円弧を変えていたし、
TRONはそれこそ変ピッチ。
(ただし打ちやすいとは思わなかった)
もっとも、新配列の設計では、
上にあげたV字ラインに、
重要カナが置かれてないってことはない。
無意識にそこが大事だと思ってはいると思う。
しかし、「ホーム段が」などという言説から、
そろそろ脱却するべきではないか。
GHだってそもそも押しづらいし。
TY?論外だな。
「ホームポジションに構えて標準運指」
に縛られたとしても、
「V字ラインが打ちやすい場所」
と考えることはできる。
なんとなく分かってたことだけど、
V字ラインという言葉を与えれば、
言語化できそうだなと思ったので。
ちなみに薙刀式では、
このV字ライン+右手下段を、
スイートスポットと考えているようだ。
今回の記事を読んで思い出したことがあります。
(既に御存知ならお許しを)
うろ覚えですが、富士通の親指シフトキーボードのチームが色々と研究し、
「現状では『ねじれキーキャップ』が最適解」と結論した記事を、
十五年から二十年ほど前に読んだ記憶があります。
「現在のキーボードの左側へのねじれを直して格子配列にしたいが、
圧倒的大多数の『標準』を変えるのは現実的に無理なので、
キーキャップをねじって成型して格子配列にするのが現実的な解法云々」
それで思ったのですが、
大岡さんの作ったサドルプロファイルに「ねじれ」の概念を組み合わせれば、
「実質的な狭ピッチ」が実現できるのでは?
キー上部の皿を一廻り小さくして皿と軸の中心をズラすかねじって、
人指し指か中指を中心に少しずつ上下左右のピッチを詰めれば、
小さいキースイッチを新規に製作しなくても、狭ピッチが実現できそうです。
既存のものはキーキャップとスイッチが被さる形状なので無理ですが、
サドルプロファイルなら行けるかもしれません。
そのねじれキーキャップとは、鉛直軸を回転軸にして時計方向に回すということですかね。uzu42が実現しているような。
多数派を考える必要のない自作ならではの研究成果に期待だと思います。
サドルプロファイルの改良案でそれは考えたことがあって、
じつは少しだけ水平面方向にずらしているキーもあります。
干渉を考えて1mmも動かしてないですが、
おっしゃる通りトップ面を小さくすれば大胆な移動が可能でしょうね。
実は製品版のサドルプロファイルから少し更新して、
さらに良くなったバージョンを今使ってて、
狭ピッチでなくてもいいのでは説があったりして。
狭ピッチだけが解決するんじゃなくて、
キースイッチの感触とか、打鍵体勢も変数になるので、
この先は沼が深そうです…