半濁点後置なら、
JISカナ、新JIS、月系列とある。
同時打鍵系では、
特異的に薙刀式が清濁半の同置っぽい。
日本語における半濁音は、
擬音擬態語を除くと、
元清音だったものの変化が多いと思う。
配 心配
版 出版
やはり やっぱり
秘 神秘
品 神品
布 頒布
変 一変
奉 信奉者
歩 進歩
分 一分、二分、自分
本 一本、二本、三本
分や本などは、清音、濁音、半濁音と変化する。
半濁音の歴史はwikiに詳しい。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/半濁音
もともとの日本語には半濁音はなく、
漢音と外来語の影響で、hとpが分化したと。
現状の、「原型は清音で、それを変化させる」
という考え方に薙刀式は忠実だ。
清音+逆手人差し指中段同時で濁音化、
清音+逆手人差し指下段同時で半濁音化、
と極めて整理された方式になっている。
濁点や半濁点後置も同じ考えではあろう。
ただ、二打より同時打鍵の方が楽だし、
前後の運指を変えなくて済むメリットがある。
たとえば、ふん/ぶん/ぷんで、
ふ→んの右手の動きは、薙刀式なら変わらない。
「ふん」は左親指でシフト操作しながら,.
「ぶん」は左人差し指で濁音操作しながら.,
「ぷん」は左人差し指で半濁音操作しながら.,
と、右手のやることは同じアルペジオ「.,」で、
左手でそれに和音を加えるような感覚である。
僕の脳内は発声がなく、
漢字を漢字として扱っている。
分は分というひとつの概念で、
それに変わりはないが、
前後に来る音で、音が訛る、
という風に考えている。
だから、同じ分という概念なのに、
清音、濁音、半濁音で運指が変わってしまうことに、
とても抵抗がある。
ある指の動きは、ある概念と一対一対応したい。
濁音同置の同時打鍵系、
たとえば親指シフト、蜂蜜小梅、下駄などは、
清音と濁音でこのような考えをしたと思う。
しかし半濁音は残念ながらここから溢れてしまった。
(OASYS時代の親指シフトでは小指シフトキーで半濁音同置だったそうだが、
NICOLAではそれが消えて別置となった)
「半濁音はマイナーだから別置でも良い」
というのは、あくまで方便だろう。
「出来るなら半濁音同置にしたいさ」が本音だと思う。
半濁音を冷遇するのは、
うまくシステムを組めなかっただけで、
頻度は納得を行かせる為の言い訳だろう。
半濁音は日本語ではマイナーで、
外来音ではまあまあ出る音だ。
ローマ字のデータで見ると、
pの使用率は英語で2%、日本語で0.2%と、
10倍の出現率の差がある。
カナで打鍵数が倍縮まったとしても5倍差もある。
だから他のカナ配列では、
半濁音は外来音用の運指対策がしてあるかも知れない。
(いや、ほとんどはマイナーだからマイナーな位置に落とす、
ということしか聞いたことがなく、
外来音p用の運指を綿密に組むというのは聞かない。
月光、月Kが、ファ行について考えた程度?)
でも僕は日本語ベースで考えるので、
日本語が書きにくくなっている方が許せなかった。
もともと小説や脚本などの縦書きモノでは、
外来語の乱用はカッコ悪いとされてるし、
そもそも僕は口語以外は外来語をあまり使わない。
なるべく優しい和語で書くべきだと思うし、
和語が無理なら漢語どまりにするべきだと考えている。
こういう目的だと、
清濁半の同置は、とても有効だと思う。
「マイナーだから冷遇してもええやろ」と、
「滅多に使わないからこそ、覚えやすい位置に」は、
相反する考え方で、僕は後者だ。
で、頻度のこと以上に、
清音の変化音としての濁音半濁音のことを、
僕は考えたわけで。
清濁半の一致をきちんと考えた配列は、
ほかにあったっけ。
あまり聞かないので、薙刀式はそこが特色だと言える。
半濁音別置はたいてい小書きも別置で、
50(清音46+、。っー)+半5+小8=63の記憶負担。
薙刀式なら50で、
13増えただけやんと考えるか、
50kgと63kgでは、後者はずいぶんデブだなと考えるかで、
僕は後者である。
清濁半ぜんぶ別置のスパルタンなのは…まあいいや。
別の道を進んでいると考えるなあ。
https://mobitan.hateblo.jp/entry/2021/01/26/192354
拝見しました。
半濁音同置はかなり珍しいと思いました。
例外が惜しい…
ファ行も込みで整理されてれば、覚えやすく、かつ運用もしやすいんでしょうが、ここからそこまでは行けないかな…
小書きの割り切り方が独特だと思いました。
そういうやり方もあるか。ハイブリッド行段系だから思いつけるのかも。
私は、ともに係助詞である「は」(2.1%) と「も」(1.8%) が単打面で上下に並ぶ現在の配置が気に入っています。
小書き長音拡張は我ながら名案でした。自分のユースケースはこれでほぼ100%カバーできています。
そうなんですよね、「は」も「ば」も助詞で沢山使うというのに、
半濁音にも使うという厄介なカナなんですよね…
だから半濁音同置ってなかなかないのかも知れないです。