2021年01月23日

【薙刀式】畳語と清濁半

大体二回繰り返したら下ネタになる、
という天才的スレッドと、言葉の関係について脚本論で触れた。
http://oookaworks.seesaa.net/article/479667694.html

さらにタイピングでもこのことを掘り下げる。


畳語において、
擬態語や擬音語では、

清音<半濁音<濁音

で状態がひどくなる。

はらはら ぱらぱら ばらばら
     ぱりぱり ばりばり
     ぱんぱん ばんばん
     ぴかぴか びかびか
ひたひた ぴたぴた びたびた
ひりひり ぴりぴり びりびり
ひしひし ぴしぴし びしびし
ふらふら ぷらぷら ぶらぶら
ふるふる ぷるぷる ぶるぶる
ふりふり ぷりぷり ぶりぶり
     ぺりぺり べりべり
へらへら ぺらぺら べらべら
へろへろ      べろべろ
ほろほろ ぽろぽろ ぼろぼろ


全く同一条件の弱中強になってる場合もあれば、
微妙にずれている場合もあるようだ。

半濁音を含むハ行で見たけれど、

からから がらがら
きいきい ぎいぎい
ころころ ごろごろ
さらさら ざらざら
するする ずるずる
たらたら だらだら
とろとろ どろどろ

など、清音と濁音でも強弱の関係になる。
これらは最初からすべてあったのではなく、
どこかの時点で派生表現になったんじゃないかなと想像する。


ブーバ-キキ効果と名付けられた現象がある。
どの言語体系にもない、「ブーバ」「キキ」という創作語を並べて、
丸っこいものと尖ったものの絵を見せて、
「どっちがブーバでどっちがキキ?」と聞くと、
使用している母国語に関わらず、
丸っこいものをブーバ、
尖ったものをキキと指す人が、
有意に多いという実験結果だ。

「響き」なんて曖昧な言葉でたとえられる、
「音が持つ形の感じ」というのは、
人類に共通かもね、なんて示唆である。

同様の民俗学的調査に、
「殆どの世界の言語で、『切る』という意味の言葉は、
k音からはじまる」というものがある。

音と意味はある程度の相関があることは、
なんとなく直感でも思うけど、
世界中の民族でも似たようなことがある、
ということが調査されたわけだ。


日本語においての、
上のような、清音<半濁音<濁音
で強弱を表す言語がほかにあるかは知らないが、
(韓国語でありそうな予感)
少なくとも日本語独特の表現であることは間違いないだろう。

擬態語は外国人にとって難しすぎる言葉のようだ。
丸暗記するしかなく、類推できないからだね。
「語感」というのは、母国語くらい使わないと分からないよね。



配列の話に戻ると、
こうしたことを考えても、
清濁半の同置は、日本語の形態に合っていると思う。

薙刀式はここまで考えてつくった、
といいたいが、あとづけだ。
でも清濁半が同置であるべき、という直感の中に、
無意識にこのことはあったと思う。


しかし畳語はラ行が多いな。
ラ行で始まる和語はないと聞いたことがある。
ラ行は常に語尾にしかつかない音なのだろう。
しりとりで「る」攻めが有効な理由だね。
posted by おおおかとしひこ at 14:29| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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