最近調整中のスイッチ。
Gateron Ink Yellowのステム
Alpacaのハウジング
+リーフの微調整
+エラストマー樹脂
のキメラスイッチ。
アルパカスイッチはとても良い。
ファクトリールブの滑らかさ、
ハウジングの合いの良さによる、ステムの直進性。
底打ちがナイロンによって柔らかいのもいい。
しかし柔らかいとは言え、
底打ちのカツンとした感じはしょうがない。
(そもそもそれを楽しむスイッチだろう)
軽いバネ(20g以下)を使った時の、
底打ちでのダメージを抑えたい。
静音化もしたいが、
たとえばGazzzewサイレントステムを入れても、
サイレントアルパカでも、
グネッとする感じはあまり好きじゃない。
これを柔らかくする方法がある。
ウレタンエラストマー樹脂だ。
100円ショップキャンドゥで入手できる、
足指キャップがちょうど良い。
以前はカッターで切ってたが、
ハサミの方が圧倒的に切れることに気づき、
色々実験してみた。
このエラストマー樹脂を、
1.3mm角くらいの立方体にハサミで切る。
まずこれが難しい。
大きすぎるとダメ(ハウジング内に仕込めない)、
小さすぎると意味がない(クッションにならない)。
うまく切れたら、
ボトムハウジングの、ステムの真ん中の棒が入る、
井戸の穴の底へ入れる。
大きすぎるとここに入らないので注意。
ぷりんぷりん音がするときは大きい。
底で空気が圧搾されている。
音がしない程度に小さく切り直して、
ピンセットで底まで突く。
カツンとした感覚ではなく、
ふわふわになる感覚がわかると思う。
(小さすぎるとこれが弱い。
底までセッティングしたときのピンセットで突く感覚で、
気持ちよさが決まる)
これだけで、
マシュマロアルパカスイッチが出来る。
カツンとした爽快な底打ち(そしてうるさい)ではなく、
静音、かつ、ふわっとした柔らかい、
新食感のスイッチになる。
グミより柔らかいかな。
トラベリングディスタンスが、
エラストマーのクッション分短くなる。
体感3mmくらいだろうか。
しばらくこれを使ってたんだけど、
アクチュエーションがノーマルの2mmなので、
Ink Yellowの浅い撫で打ちに慣れた僕は、
ショートしてキーが打てていないことがよくあった。
よし、これをスピードスイッチに改造したれ。
Gateron Ink Yellow、
Kailh Speed Silver、
Kailh Pro Burgandy
などをよく観察すると、
トラベリングディスタンスが短いのは、
ボトムハウジングを薄く作っているからで、
アクチュエーションまで短いのは、
ステムの接点部の二つの足が、
上に付いている、
または三角になっている部分の角度が急になってて、
先に接点がつくような仕組みになっている。
で、Speed SilverとInk Yellowのステムを、
アルパカのハウジングに入れた、
キメラスイッチを作ることにした。
アルパカの直進性の高いハウジングで、
スピードスイッチになるわけだ。
で、エラストマーが入ってることで、
底打ちがマシュマロのようになり、
かつ静音、かつトラベリングディスタンスも短くなる。
体感だけど、
アクチュエーション1.2mm、
トラベリングディスタンス3mm
くらいの感じになる。
Speed Silverのステムか、
Ink Yellowのステムかでいうと、
後者の方がBOX型でいいし、
POM素材なので自己潤滑性がある。
なので、後者を採用した。
あと注意点があって、
個体差があるようなのだが、
金属リーフがすかって接点に届かないことがある。
トップハウジングを締める前にステムを上下させてみて、
リーフがきちんと接点に届いてないやつは、
一度大のリーフを抜いて、
接点部をちょいと曲げて、
よりステム側に近づけておくと良い。
ステムを上下したときにリーフに引っかかり、
きちんと接点が確保されることを目視してから、
ハウジングを閉めれば完成。
また、アルパカの元々入ってるゴールドメッキのバネは、
スペック上62gになってるけど、
これは底打ちの値っぽくて、
アクチュエーションだと30gくらいに感じる。
なので、
元のバネ、
choc30gバネ(アクチュエーション30)、
MX30gバネ(アクチュエーション20、ボトム30)、
の三種類を作ってテスト中。
前二者は、ほとんど区別がつかない。
底までじっくり押すときくらいしか分からないかも。
これまでノーマルのInk Yellowのハウジングを使ってきたが、
アルパカのハウジングにすることで、
底打ちも戻りも感触が柔らかくなった。
Ink Yellowのトップハウジングに静音改造をしていたが、
それも不要なくらいの柔らかい音になったので、
これは特筆すべきかも。
一個だけ欠点があるとすると、
可愛くて強い黄色がなくなったことくらいかな。
ダークグレーのハウジングに、
派手なイエローのBOXステム。
底打ちはマシュマロ、1.3mmくらいの浅い撫で打ち、
軽いバネ、シャープでぐらつかない滑り、
戻りの音も静音。
理想を叶えたスイッチの完成。
なお、まだルブは試していないが、
アルパカのファクトリールブで十分な感じ。
しばらく使ってみる。
アルパカを大量に持ってないので、発注かけた。
命名は「マシュマロイエパカ」とでもしようか。
2021年01月26日
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