企画を考えよう。ざっくりでいい。
何がおもしろそうか?
プロットについて面白さを考えるときは、
「それが日常が破れる方向か?」と考えてみるといぞ。
今の、この、日常を維持した話なんて、
何も面白くない。
わざわざ金を払って見る価値のある話とは、
「今のこの状況をぶっ壊す」ものである。
これがバッドエンドになるならば、
ぶっ壊し損かも知れない。
(スッキリする、という程度のストレス発散は出来るかもだが)
これがハッピーエンドになるということは、
「壊したことが(結果的に)良かった」
とならなければならないのだ。
まずはそこまで考える余裕がないだろう。
だから、まずは、
「これは今の世の中を、このようにぶっ壊している」
と考えるのが良い。
今の日常と遠いほど、面白いだろう。
SFやファンタジーが面白いのはそういうことだ。
あるいは、
この日常世界が舞台だとしても、
「まるで立場が危うくなるとんでもない事態」
ということになれば、それは面白そうな話になる。
じゃあ、どういう立場が危うくなる事態なのか。
不倫か。犯罪か。失敗か。はめられたのか。
誤解か。炎上か。ミスか。勘違いの天狗か。
誰かに怪我を負わせてしまったのか。
色々あるだろう。
リアル寄りでもいいし、もっとめちゃくちゃでもいい。
どうしたら日常を逸脱するか、日常が破れてしまうか、
考えるだけのことである。
恋をしたら日常は日常でなくなるから、
あらゆるラブストーリーは日常が破れる。
出産や結婚、就職、クビ、死などもそれまでの日常が大きく破れる瞬間だから、
よく使われる手である。
どんな破れ方をしたら、面白くなるだろう?
こういうシチュエーションに陥った人の話、
と聞いて、より面白さを感じるのは、
大体日常が破れて、とんでもない目に遭う人の話だ。
その、何をどう破るかだけを考えてみよう。
どう回復するか、どう解決するかまで考える必要はない。
50個、100個考えたまえ。
未来の自分への無茶ぶりで良い。
無責任に、こういう大変な事態の人を見たい、
ということだけを考えるとよい。
それらを眺めて、
「そこに陥った人は、こういうことならば、
これを脱出できる」
と条件付きで思いつくかもしれない。
50個、100個のうち、1、2個思いつけば儲けもの。
それはおそらくプロットになる。
思いつかない残りを眺めて、
どういう方法ならこれを解決できるかなあ、
と考えるだけで、ストーリーの訓練になるだろう。
人は第一手で解決に興味が湧くわけではない。
最初に興味があるのは、
「どういう困った状況か」
「どういう風な日常の破れ方か」
だと思う。
まずそれが引きにならない限り、
第一手目のツカミは出来ないだろう。
これは、このような、
日常が破れてしまった人の話。
ネタバレ無しで紹介するときもこうだろう。
たとえば「コロナで会社が縮小し、ホームレスになってしまった人」
でもいい。
(解決方法は分らない)
なんでもいいから、
破れた日常を沢山設定してみよう。
なるべく面白い破滅、転落、不幸を考えてみよう。
2021年01月30日
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