2021年01月29日

【薙刀式】言葉を書く専門の道具

ワープロはいずれなくなりますか?
という質問に答えたメーカーたちの、89年当時の楽観加減よ。
https://mobile.twitter.com/Yuz0130/status/1355018534670139392

「汎用環境内に、専門の環境を構築する」
という発想が何故その後なかったのか?
これがないせいで、
ワープロ以前の素晴らしい著述環境は、
ひとつも構築されることなく、
紙とペン以上に使える道具の発明はついになく、
言葉を書く専門の人が自由にフルの力を発揮できる環境を、
自分で整えなくてはいけなくなった。


参考までに、
僕がこの三年で整えた叙述環境を記しておく。

これらを全て調べ、
別のものも使った上で統合していく努力は、
紙とペンを揃えるよりも遥かにめんどくさく、
それでいて紙とペンをまだ超えていない。


指先から本体の順で並べる。


【自作キーボード】
キーキャップ: 自作3Dプリントサドルプロファイル
キースイッチ: 改造スイッチマシュマロイエパカ
PCB: MiniAxe
ケース: 自作木製、自作3Dプリントミッドプレート
ケーブル: マグネットコネクタ

【マウス】400-MA129BK

【論理配列】薙刀式 on DvorakJ
(いずれQMK版に乗り換え予定)

【IME】MS-IME
【エディタ】iText(下書きとメモ)、TATEditor(清書)

【本体】Surface 3

【キャリア】インナーバッグ色々


これらを持ち歩き、セットして、撤収して、
家帰ったら充電して、を考えると、
ペンと紙のほうが効率がいい。

ポメラも考えたが、猫背になりすぎる。
キーボードも安物だ。
あくまで代替機で、数万字の作業は無理だろう。
出先で修正程度なら、ペンと紙で書いた方がましだ。

それでもデジタルで入稿する流れは変わらない。
僕は自分の著述を守るために自衛している。


word?あんなクソ重くて、ルビ打ったらぐちゃぐちゃになって、
勝手に行頭にスペース入れて、段落ごとにポイント設定しなきゃいけない、
物書きの環境としては大くそを誰が使うかよ。
秒間5カナに印字と処理がついて来れないエディタなんかいらん。
改行時や改ページでバグってんじゃねえよ。とくに縦書き。

qwetyローマ字?
あんな指が忙しくてバランスの悪い配列を集中的に使えるわけがない。

リアルフォース?HHKB?
あんなにキー数いらない。重いし運べない。
もっとキーは軽やかであるべきだし、
左に傾いた物理配列は左手を痛める。痛めた。
第一平面のキーキャップは変だ。指は立体なのに。

OSもWindowsはクソだと思う。
QMKやDvorakJいじるためにWindowsだけど、
iPadでなんとかならんかね。


専用ワープロ以上を、
なぜ汎用環境内で構築しなかったのか?
需要はあっただろうに。今もあり続ける。

僕の想像はひとつだけで、
開発者に文字書きがいなかったことだと思う。

メーカーの文字書きのレベルが低くて、
沢山書く人生の人の質と量を、
見極められなかったのだと思う。

あるいは逆に高すぎた。
qwertyをジャラジャラブラインドタッチして、
苦もなかったのかもしれない。
初心者がそこまで登れない事に気づかなかった。

だから「こんなもんで満足」したんでしょ?



文字書きは不幸だ。
これだけのものを調べて揃えなければならない。

にも関わらず、僕はまだペンと紙に負けてると思っている。
僕は、
薙刀式動画で上げてるより、
もっと速く書きたい。

ワープロはなくなった。
専門の環境もなくなった。

商店街をイオンが潰して、
そのイオンが撤退したみたいになった。

ないなら作るのが、クリエイターというものだ。
posted by おおおかとしひこ at 20:19| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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