2021年02月14日

【薙刀式】親指シフトの記号の話

親指シフトの配列図の、数字段が急に気になり見てみる。
これ、あんまり練ってないよね?


まず「!」が見当たらない。どこにあるのか。
いや、ないから、変換で出さないといけないんだろうな。
「?」を変換して出すのかもしれない。

数字の上に表記されているから、
通常の小指シフトで出すのか、
親指キーとの同時打鍵で出すのか不明。
親指キーとの同時打鍵って、数字段いけないと思う。

ちょっと触った感じでの感想だけど、
TYあたりがすでに専用キーボードでも僕は辛かった。
同手で行くならガバッと指開いても届きそうにないし、
逆手でも行けるようになってるだろうと予測する。

で、数字段記号の並びを見てみると、

?/〜「」[]()`

さらにその横に二つあり、ーと_、|と\。
このへんはUSとJISの折衷っぽい。使うのかね?

謎なのが、@位置の横の、『』。
単打が』でシフトが『なんだよね。
明らかに印字がわかりやすいように単打とシフトが分けられてる。
直感的には『が単打で、』がシフトになると思う。

で、これは変だなあと画像検索してみると、
数字段に左右シフト表記のものがあったり、
右上部は全然違うものが割り当てられてたり(大体JISの残骸)と、
様々なパターンがあることがわかった。

なんだ、混乱してたんだな。


一応Wikiに貼ってあったこれを最初に見たのだが、
986E0090-11CF-4B4A-8520-625B787E97B8.png

これはOASYSのもので、その後のNICOLA規格では、
E95D5F51-FA2C-4F12-910B-2F22347D2D00.png

になっている。記号部は数字部以外は不問、となったのだと考えられる。

なので、さらに突っ込む部分は数字段の記号としようか。

?/〜「」[]()`

の並びの謎さよ。

日本語入力でよく使う記号は、
?!「」()…〜あたりではないかと思う。
/も横書きでは区切りによく使う。
『』は頻出しないが、「」の中に入れる時にないと困る。

実はこのうち三点リーダ…はキーコードとして存在しない。
その他のものはアスキーコードとして存在する。
〜なんかは無理矢理半角の~を全角化して、
意味の異なる形の似た記号として定義したのかもしれない。

と、思ったら「」と[]はどう内部で表現してたんだろ。
ここは特殊なものを組まないとキーコードをIMEに送るだけじゃ無理だな。
親指シフトキーボードの特殊性は、
このへんかもしれないね。

薙刀式の記号実装で、
キーコードしかOSは受け取ってないと知り、
日本語でよく使う全角記号はキーコードにはないものもある、
ということを知る。
移植してるみなさんが苦労するのもここの部分だ。
(DvorakJとAHKは""で囲めばなんでも出力する。優秀)


僕が一番ツッコミたいのは、
記号の選択と場所だ。

「」が最も使いそうだが、それが45って使いにくくない?
23、89が特等席だと思うので、
そこに「」()が順当だと思うけどなあ。
4567はそれほど使わないものに当てればいいんじゃないかなあ。

一番解せないのは全角アクサン`だね。
これ、一生使わないと思うけど、使う業界あるのかね?
アポロストフィ’と組み合わせてシングルクォートの開き閉じに、
代用したのかな?だとすとペアがないのは変だ。
ダブルクォートのほうが文章では使うが、
開き閉じの区別をつけないのが伝統だし。
(フォントとエディタでこれらを足しているそうだ。
ちなみにアポロストフィとシングルクォートも同記号を兼ねてる)


アクサンはフランス語記号の名称だけど、
アメリカではバッククォートというらしい。

調べても英文での使用例が見つからず、
プログラミング記号としてLISPで使われる、
という程度しか分からなかった。
それ以前の使い方が不明。

アメリカ英語で使わないとして、
ヨーロッパ原語用に記号が必要、
という需要でタイプライター時代からあったと考えられるが、
じゃあウムラウトもいるし色々足りないだろう。
この記号だけ残っている理由、解せぬ。

詳しい方いたら教えてください。
安岡さん調べてるかな。


Windowsの仕様ではAlt+`で全角半角だが、
これだってたまたま左上に`があったからだろうしなあ。

で、さらに親指シフトでは0のシフトに`。
やっぱり一生日本人は使わなそうだ。


OASYS時代で数字段記号を使いこなしてた人いるのかね。
全員微妙な顔しながら最上段触ってたんじゃなかろうか?



現在自作キーボードでは、
記号配置について同時多発的な実験が繰り返されている状態だ。

論理記号はまとめる、
四則演算はまとめる、
括弧類は左右対称にまとめる、
引用符や区切り記号はまとめる、
などの法則性で、みなさん色々やっているようだ。


薙刀式は「物語を書く」と割り切り、
物語を書くためだけに必要な記号を選定して、
その他は半角から探してね、としている。

「」()?!…ー(ダッシュ)、
|≪≫(青空文庫記法での振り仮名記号)、
・【】〈〉『』
と脚本記号(○と× × ×)に限定した上、
その動線を練り倒した。

その経験からみると、
親指シフトの記号部はあまりに杜撰に決められていると感じる。
あらゆる使い方の中でこれがベストだ、
となっていないと思う。

まあ元々カナ文字も練りが足りてないし、
あくまで「えいやでリリース」した感じが否めない。
だからといって、
批判がない理由にはならないだろう。


記号入力だって日本語だ。

英語の記号は僕はよくわからないし、
ヨーロッパ言語についても同様で、
プログラミングの記号は言語によってだいぶ違うだろうが、
同様によくわからない。

だが、日本語の記号に関してだけは、
親指シフトの記号部は批判に値すると思う。


ていうか使ってる人おらんやろ。
おらんのなら削除でええねん。
素晴らしい合理性と褒めるところもないし。
posted by おおおかとしひこ at 16:47| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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