どの段階でも使える展開のネタ。
どこか目的地へ行く必要がある、
しかしそこにはゲートがあり、
それを突破しないと先に進めない、
というものをつくるとよい。
文字通りの門があり、
物理的に突破できなくてもよい。
門番(ゲートキーパー)がいて、
彼らを攻略しないといけない、
という風にしても良い。
(犬でもいい)
検問もよくある手だ。
坂道や物理的に険しい道でもよい。
吹雪や嵐でもいいぞ。
スフィンクスならなぞなぞを出してくるよね。
それを解かないと進めないわけだ。
「俺を倒してからでないと通さん」という強いタイプでもいいし、
知恵ととんちで突破してもいいし、
設定されたルールを破る臨機応変さで突破してもいい。
障害とそれを突破する方法はペアである。
それが面白ければ、展開のひとつのネタになるわけだ。
もちろん、なんでもいいというわけではない。
ランダムに選ばれた適当なゲートと突破のネタではなく、
それがサブテーマに関係しているとか、
それがテーマの裏になっているとか、
前の伏線がここで解消するとか、
これが伏線になって先の場面でどんでん返しになるとか、
ここで仲間割れをすることで、ストーリーの転換点になるとか、
ここで誰かが死ぬことで、転換点になるとか、
ストーリー構造の何かと関係したほうが、
より関係の糸は複雑になり面白くなる。
たかがゲートだけでなく、
それはストーリーの一部になっていると面白いわけだ。
単純に、ゲートパズルの出題と回答という関係ではなく、
ストーリー展開の一部になっていると、
パズル的な楽しみと、ストーリーの楽しみとが両方あって、理想的だろう。
どちらかだけでは、中盤は物足りなくなってしまう。
もちろん、中盤だけではなく、
序盤の何かにも使える。
序盤だと、その突破の仕方で性格や能力のセットアップになるかもしれない。
中盤だと、その発想の転換や、前の伏線の使い方で、
登場人物たちをもっと好きになる瞬間がくるかもしれない。
何かしらの見せ場になることも考えられるわけだ。
終盤のクライマックスの一部にこうしたゲートを設定して、
ラスボスの前座を作ることも出来るわけだ。
「中盤は障害の突破である」などとよく言うが、
分らなくなったら、
こうしたゲートをつくってもいいのだ。
「セックスしないと出られない部屋」というのは、
一種のゲートである。
これを思いついた人は天才だと思う。
(元ネタを調べてみたが、2013年ごろのツイートのネタであって、
二次創作的な妄想ネタで流行したらしいが、
その前に何かの元ネタがあったかどうかは不明らしい)
「四天王がいるところを次々に突破していく」
の元ネタはブルースリーの「死亡遊戯」であろうか。
ジャンプで死ぬほど使われていたネタだが。
こうしたよくあるゲートを持ってくるよりは、
新しいパターンのゲートでも思いつきたいものだ。
問題と解答を用意するという点では、
クイズ作家と似たような発想力がいるのかもしれない。
そして、当たり前だが、
ただのクイズ場面ではなく、
それがどうストーリーと関係しているのか、
ということを発展させないと、
ストーリーの中のゲート、という意味にはならないと思う。
そのゲートはどういうものか?
どうやって突破するのか?
その展開中に、
ストーリー的に大事なことが起こるとしたら何か?
展開に困ったら、
あるいは引き延ばしたかったら、
多重にゲートを設定してみるのも、
悪くない手だ。
そのゲートや突破が面白くないと面白くないけどね。
「必殺技が破られたので、
特訓して新必殺技を会得する」
というのは鉄板ネタのひとつだが、
これも「必殺技が破られた」というゲートにぶち当たっている、
という見方だって出来る訳だ。
ゲートは物理的な形をとる場合もあるし、
とらない場合もある。
色々なパターンを考えればよい。
赤外線で宝石が守られているところを、
リンボーみたいにしてくぐっていく怪盗は、ルパンが最初かなあ。どうだろ。
そんな新しいゲートを作ってみるのも、面白いと思う。
ミッションインポッシブルで、
悪いやつの指紋認証のゲートがあって、
その悪いやつの指を切り落としてそれで突破するという、
気持ち悪く胸のすくシーンがあった。
こういう発明は、小ネタだけど大事だと思う。
2021年02月26日
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