話が進まなくなったら、設定を利用して噛み合わせるのだ。
逆にいうと、噛み合わない設定なら、
噛み合わせるように変更するのだ。
ストーリー進行の都合で、
人物の設定Aを使いここを乗り越える、
という風に考えるとする。
しかしBということにしておかないと、
これを乗り越えることが出来ないとしよう。
じゃあBに変えちまえばいいのだ。
最初からBだった風にして、
最初から書き直して、
ここをクリアしてしまえばよい。
趣味のことが必要なら変えてしまえ。
父が死んでても生きてたことにしろ。
足が速い設定ならなしにしろ。(怪我をさせてもいい)
これを知らないなら知ってることにしろ。
初対面なのを、どこかで既に会ってた設定にしてもいい。
後付けで設定を増やしてもいいし、
過去を改変してもいい。
出生の秘密をつくってもよい。
ストーリーの為に人物がいる。
人物の為にストーリーがあるのではない。
ストーリーが面白くなるように、
設定と突破を噛み合わせるのだ。
設定はすなわち伏線で、
今ここはそれを解消する場面だ。
そう思えば、こういう伏線だったら良かったのに、
と理想の伏線を思いつけるはず。
だったらそのような伏線にリライトするのである。
設定が変わったら本筋に影響があるならば、
脇の細かい設定を変更すれば良い。
兄がいることにするとかだ。
自分の作った人物だ。
作り変えてよいのだ。
面倒なのは他人のキャラクターだ。
変に変えるわけにいかないからね。
預かるとはそういうことだ。
人気スターもそうだね。
キャラ設定を変えるわけにはいかない。
(変えることを望む人もいる。
本人が望んでも事務所が変わることをNGとしたりね)
原作ものや当てがきでは、
キャラ設定ありきになってしまい、
ストーリーが弱くなる傾向がある。
それはなぜかというと、
ストーリーの為にキャラをいじれないからだ。
つまり、
ふつうは、ストーリーの為にキャラを変える。
キャラクターは可塑性があり、
ストーリーも可塑性がある。
二つを練り合わせて、
うまく噛み合わせるのが進行というものだ。
このストーリーを突破していくのは、
どういうキャラクターが面白いか?
このキャラクターが突破していくのは、
どういうストーリーが面白いか?
その二つの両輪を、色々変形して、
ベストを模索するのは当たり前のことだ。
キャラを固定してしまったら、
そもそもストーリーは死ぬんだよ。
頭から尻まで、キャラが矛盾してなければ問題ない。
そのようにリライトして整えればね。
連載物では途中で設定が変えられたりして、
ああ、苦労してんだなと思うことは稀によくある。
しかし映画は所詮短編だ。
ストーリーに一貫したキャラクターがぶら下がるように、
うまくリライトすればOKだ。
人気キャラクターになるかどうかは、
設定ではなく、
ストーリーをどう突破したかだ。
BeではなくDoがキャラクターだ。
そのDoの為に何が必要かを逆算で設定する。
長い長い導火線に火をつけておき、
今この場面で爆発させる感覚だ。
火がなくて爆発できないなら、
ずっと前から導火線があったかのように改変するのである。
2021年02月28日
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