音楽で常識的なこと。
同じリズム、調子だと飽きられるから転調をする。
音楽と同様、時間軸のメディアであるところの映画が、
気にしないわけがない。
転調ポイントはどこか。
それをターニングポイントという。
それはシーン全体、
ないし一点(セリフ、動作、カット)で定義され、
これまでずっと追いかけて来た焦点が、
全く別の焦点になるポイントのことだ。
あるいは、
ターニングポイントがなくとも、
強引に場面を変えて、
別のプロットラインを始めても良い。
(もちろんそれは、前の焦点を追ったものと、
いずれ交差すると思ってるからみんな観続けるのだが)
勝利の状況から敗北への転落、
リズムが速いものから落ち着いたものへの転換、
明るいものから暗いものへ、
危険なものから安心なものへ、
シリアスからコメディへ、
喜劇から悲劇へ、
準備段階から実行段階へ、
などなど、
ストーリーにはさまざまな調子の転換がある。
仮に、その転調ポイントで、
流す音楽を変えることも考えられる。
全編音楽が鳴るとして、
転調ポイント以降はどんな音楽になるだろう?
そして全編を通したプレイリストはどのようなものか?
似たようなものばかり並んでいるのは、
退屈な証拠だ。
それらがバラエティに富めば富むほど、
転調の効いたナイスDJだということである。
転調するのは、原則飽きる直前である。
飽きてからでは遅いし、
まだ味わいたい時に転調すると、分かってないなあと思われてしまう。
映画は音楽だと思うと、
タイミングが重要だとわかると思う。
タランティーノは自分でプレイリストを作って、
編集の参考にするそうだ。
そこまで音楽に詳しくなくてもいいが、
たまには真似してみるのもいいぞ。
知ってる限りの音楽を並べて、
その中からたとえば10を選び、
アルバムを作ってみたまえ。
それはどんなストーリーになるだろう?
そんなところから、
「次書くべきものはなにか?」
の答えを探すこともできるぞ。
2021年03月05日
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