2021年03月18日

複眼的な視点

おもしろい問題があったので。
http://blog.esuteru.com/archives/9667068.html?ref=popular_article&id=3959021-1643291


正解は公園だね。
「アイスクリーム屋が教会にいくとメアリーに伝えたことを、
ジョンは知らない」からだ。
最初の情報であるところの、
「アイスクリーム屋は午後も公園にいる」
までしか知らないからね。

教会にいることを知ってるのは、
メアリーと観客であり、ジョンではない。

登場人物の知ってる情報と、
観客が知ってる情報が異なるのは、
劇的アイロニーと呼ばれるのであった。
(僕は直訳のこの用語が誤訳だと考えていて、
「情報の齟齬」と呼ぶべきだと考えている)

観客の知っている情報、
メアリーの知っている情報、
アイスクリーム屋の知っている情報、
ジョンの知っている情報を、
整理すればわかる。


このように、複眼的な「情報に齟齬があり、
それぞれの主観の状態から見た状況での判断をする」
をきちんと見れていなければならない。

これを「教会」と間違えた人は、
その訓練をしてなくて、
自分から見た世界しか見てないということだ。

もっとも問題文はミスリードしやすくしてるけど。


物語は複眼的な視点を扱う。
あなたが思っているように、
観客の理解を誘導できているかな?
posted by おおおかとしひこ at 17:35| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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