表現というのは異化効果がなくてはならない。
「今知っている現実を、歪めたりひっくり返すことで、
本当の姿が見えるようになること」だと思うとわかりやすい。
それがきっちり機能しているいい広告。
ん?なにこれ?
駐車スペース?
なんで階段の上やねん、ガタガタやんけ、
止めれるわけないやろ、
ん?Jeep?
なるほどJeepの広告か!
Jeepならではの駐車場ってことやな。
しゃれてんなあ。
さすがJeep。
という反応を狙ったものである。
「駐車場は平面」という常識を逆手に取り、
ありえない場所に駐車場をつくってみたわけだ。
しかもペンキ一本で済む、ナイスアイデアである。
コストに対して効果がとても高い。
こうしたものは、
「低予算で作ってください」という依頼の時は絶対出ない。
初手で発想が貧乏になるからだ。
真の異化効果はどのようにあるべきか?
を豊かな条件の下で考えた時、
記号表現まで煮詰めた時にはじめて出来る。
「削ぎ落としたいいアイデアだ、しかも安く済む」と、
コストは後からついてくる。
自主プレゼンで作った広告だろう。
賞をあげるに相応しい。
2021年03月19日
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