2021年04月19日

【腱鞘炎】肘周りの筋全部伸ばす

「池の水全部抜く」みたいな感じのものを考案してみた。
これでわりと調子が戻るので、いいかも。


タイピングは指の運動だから指を痛めると思いがち。
実は指の運動は、手の中の筋、肘、肩、背中、腰あたりの、
すべての筋肉で動かしていて、
タイピングをしすぎた場合、
手指の痛みはないのだが、
肘や肩に凝りが残っていて、
そこがダメなためタイピングがダメになることがとても多い。

とくに複雑な構造で知られる、
肘周り、肩周りの筋の、微妙などこかしらが硬くなっていることが多い。

いわゆるストレッチでは、
メジャーな大きな筋肉や筋を伸ばすことが可能だが、
そうではない、細く、深層にいるような筋を伸ばすことは出来ず、
しかもタイピングに使うのは、
メジャーで力を出すための大きな筋ではなく、
細かい動きをするための、こうした細くてマイナーで深層にいる筋肉だ。

だからいったんここが凝り固まると、
ふつうのストレッチで伸ばすのは大変難しい。


神経系、筋膜系、ツボ系など、
凝ってるところと別のところを刺激することで、
そこに効かせる方法では、
対応関係がわからないとその凝りを解すことができず、
専門家しかわからない。
「今、ここが凝っているのだが、
それをどこから治していいか分からない」
という悩みが常にあるわけだ。

僕が考案した以下の方法は、
「肘周りの筋の微妙な筋の治し方がわからんので、
いっそ全部の筋を伸ばしてしまおう」
というしらみつぶし法である。

やや手間がかかるけど、
「俺はここも凝っていたのか」と、
自覚症状のないところにも気づくことが出来るので、
そういう意味でもおすすめである。

風呂上がりに2〜3日続けることで、
頑固な凝りも解れてくる。
二週間ほど続ければ、長年のものも改善する。
(完治する保証はない。人によるだろう)

もし凝りの場所の筋肉の名称がわかれば、
「○○ ストレッチ」でググり、
個別対処しても良いだろう。

これで発見したのは、
ある場所が凝っているとき、拮抗筋も凝ってたりすること。
自覚症状がなかったので、大変役に立った。
両方をまとめてほぐすのは、
結局「全部伸ばす」が楽かも知れない。


では本編。

肘周りと肩周りがあるが、
基本の肘周りから。


【肘周りの筋全部伸ばす】

左手の場合。
立った姿勢で腕を前に出し、掌をパーに。
掌は上へ向ける。
この時、腕の鉛直下半分を「裏側」、
鉛直上半分を「表側」と呼ぶことにする。

二の腕でいうと、上腕二頭筋は表側に属し、上腕三頭筋は裏側だ。
解剖学的には違うかも知れないがわかりやすさ優先とした。
タイピングで痛めやすいのは裏側である。
しかし拮抗筋である表も同時に凝るので、
双方をほぐしていく。

1. 裏側のストレッチ

上の姿勢のまま、右手で左手の手首を軽く持つ。
〈右手と左手、左肘、左肩〉を一直線に保ちながら、
左の二の腕だけを鉛直下に下げるように力を入れる。

肩、手首、肘は固定で一直線のまま、
二の腕の裏だけが引っ張られる感覚をつくる。
手首が支点、力点は肩、作用点は肘付近、
みたいなテコだ。

二の腕の裏側、上腕三頭筋が伸びることがわかる。
下に下げる力と、肘と肩に引っ張られることがわかると思う。

この伸ばしを、裏側全てに施していく。

腕を伸ばしたまま左腕をひねり、
掌を外側いっぱいに向ける。
これを右手で固定して、
腕をまっすぐキープしたまま、左手の二の腕を鉛直下に下げる。
裏側の筋のうち、一番外側が伸びることがわかる。

この姿勢で深呼吸、10秒〜30秒。呼吸しないと伸びない。
伸びたと自覚したらゆっくり力を抜く。急激に戻すと痛めるぞ。

次に、掌を外側いっぱいから少しだけ内側に回転して固定、
同様に鉛直下に力を入れて筋を伸ばす。
二の腕の、さっき伸ばしたところより、やや内側の筋が伸びる。

かくして、また少し掌を内側に向ける→次の内側の筋が伸びる
を繰り返して、
左手の掌は左から上を向き、右を向き、下を向き、さらに外側を向くまで一周する。
少しずつ伸ばした筋は、裏側全部を尽くしたはずである。

そのうち、特に凝っている筋があるならば、そこを重点的に。
ただ、凝ってないと思ったところが凝ってる、
という発見が目的でもあるので、
飛ばさずに全部やろう。


2. 表側のストレッチ

最初の姿勢、掌を上に向けて伸ばした状態にもどる。
同様に左手の手首を右手で軽く掴み、
鉛直下ではなく鉛直上に力を使う。
そうすると、肘と肩にくっついた二の腕の表側、
ここでは上腕二頭筋が伸びるはず。

これで伸ばし方がわかったら、
同様に掌を外側に向けて、端の筋から順番に伸ばしていく。
掌は、左→上→右→下→左と、
一周する。
それで、表側の筋を全部伸ばせる。


「掌をちょっと回転」は、
10段階にわけてもいいし、50段階に分けてもいい。
凝ってるところは特に細かく手首の回転角を変えることで、
手の届きにくい細かい筋を伸ばせるようになる。

あるいは特に凝っている筋は、
ある角度で伸ばしたまま微妙に左右回転すると効く。


これで、
肘周りの、二の腕側の筋が全部伸びた。
次に肘周りの、前腕側の筋を全部伸ばす。

やり方は同じで、「二の腕」を鉛直下、鉛直上に動かそうとするのではなく、
「前腕」をやろうとするだけでよい。

体勢は同じで、体内の力の入れ加減で調整するわけだ。
体の外に力を発する外力ではなく、内力的な使い方だ。

さらに、肩周りについても同じことができる。
二の腕、前腕でなく、
肩関節を鉛直上、下に力を入れて動かそうとして、
肩周りの筋を伸ばせば良い。



同様に、右腕もやるとよい。

これによって、
腕の軸を中心として、360度の筋全てを伸ばすことができる。

手首と手、肩と胴体の接続部に関しては別のストレッチが必要だろうが、
とりあえず【肘周りの筋】をテーマにしたのでここまでにしておこう。

これで僕は三年来の腱鞘炎の痕跡を、
二週間かけて半分くらいは消すことに成功した。
完治する、つまり凝りの一切ない無垢な体になるかは、
一ヶ月くらいやってみてからさらに報告する。

僕は左腕の裏の内側、右腕の裏の外側が特に凝っていたのだが、
これをやることで、左の表の外側、右の表の外側も凝っていることを発見した。
それぞれ拮抗筋のペアになっている。
なるほど、一方の負担をもう一方でも負担してるんだな。
これを同時に解さないとダメっぽい。

ちなみにさらに、
「凝っている筋の自覚」ができたら、
それを集中的に伸ばす方法が以下。



【寝転がって肘周りの筋を伸ばす方法】

左腕の場合。
寝転がり、左腕を下に横に寝る。
枕があったほうがやりやすい。

体の前面に左腕を伸ばす。
体の重さで左腕を潰すようにする。

この体勢で、上と同様右手で左手首を持ち、
同じことをする。

左腕を、床と体重で強制的に伸ばす感じ。
左腕に力をいれずに済むので、
体重でじわーっと伸ばせる。
体の向きや場所、左腕の回転角で、
伸ばすべきところを微調整すること。

ふかふかのベッドよりも、
硬い床の方が効果が高い。
体重と床で挟んで固定するのがキモなので。

風呂上がりや、起きがけがおすすめかな。

体勢が難しいが、
前腕側や肩周りも出来なくもないので、
「全部伸ばす」のではなく、ピンポイントで凝ってるところだけやると良い。


真面目に全部伸ばすと30分はかかる。
じっくり向き合う時間を取ることだね。
posted by おおおかとしひこ at 11:37| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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