2021年04月05日

デジタルは人を幸せにしない: ワンオペ

結局ワンオペになっとるだけやん。


そういえば昔の制作部は、
プロデューサー、チーフ、
セカンド、サード、アシスタント、
くらいの5人体制でやってたような気がする。

セカンド以降は作品付きだったような。

今は、
プロデューサー、チーフ、アシスタントくらいで、
アシスタントはどんな作業でも駆り出されるユーティリティみたいになってて、
だから成長しない。
「ひとつの作業を頭から尻まで通す」を何回もやらず、
「場面場面でつぎはぎ」になるからだ。

頭から尻まで通せば反省が生まれる。
「つぎはこうしよう」がだ。

それがないから、ずっと同じ軽作業マシンみたいになって心を病む。


で、チーフがワンオペになって、
これも手一杯になってしまう。
「全部自分がやった方が早い」と抱え込む。


20年前は、ひとつの仕事にもっと人がいた。
有機的に組織になっていた。
今は都度、点の繋がりしかない。

毎晩飲みに行く昭和的な一族的なチームと、
SNSでしか繋がらない個の集団みたいな違いがある。

個は、だから、
理想ややりがいを知らず、反省を知らないから、
孤立して、ワンオペだけが回ってゆく。

僕はこれはおかしいとずっと感じている。

ワンオペはいつか破綻する。


コロナ前、マクドナルドがまだ24時間だった頃、
自由が丘店の深夜帯がずっと、
太ったオッサンのワンオペだった。
夜中の執筆のために時々いったのでよく見た。
あんた毎日入ってんなあと思ってた。
バイトっぽいばあさんが一人いて、
少し認知症が入ってたような感じで、
オッサンも時々注文を間違えたりして、
オッサンはどんどん痩せていった。

ワンオペは、経営者には合理的なのかも知れないが、
働く者から見たら壊れるまで一人ってことだ。

オッサンはもう見ない。どこかで回復してるだろうか。


日本の会社は、デジタル化を進めたいのかな?

昭和のチームのような豊かな働き方と、
何もかもデジタル化してデジタル管理した、
ワンオペと、
どっちをやりたいのかな?

改革って、人を減らしてワンオペ化することばかりだ。
仕事が本当に合理的になり、ガンガン成長して、
毎日楽しくて、会社として正のループが回るようには、
改革が出来たことがない。

オッサンはどこを見て働いてたんだろう。
「ハンバーガーを食べる人の笑顔」ではないよね。
posted by おおおかとしひこ at 09:45| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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