前記事の続き。
それは、アイデアを二幕から思いつくことである。
大抵思いつきのスパークというものは、
一幕のあるシチュエーションみたいなものだと思う。
そこを雪だるまの中心にして、
妄想を膨らませているうちに、
なんとなくの展開を思いつき、
三幕のオチが見えて、
これはストーリーになる、
と確信を得るはずである。
このやり方でないアプローチをするとよい。
つまり、二幕からスパークを始める方法だ。
こういう新キャラが出てくるとか、
こういうシチュエーションでこういうアクションがあるとか、
こういう目的に対してこういう障害があり、
こうして乗り越えるとかだ。
途中で戦争が起こるとか、
あるいは、敵対するやつが味方になるとか、
味方が裏切るとかの展開だ。
秘められた過去のアイデアを作っても良い。
絶望や惨さのアイデアも必要だろう。
絶望をどう希望にするかの展開とか、
死んでたやつが生きてたというどんでんとか。
二幕は雑多なものの組み合わせだから、
先に雑多なパーツになるものを仕込んでおく、
という考え方である。
もちろん、目的も明快に出来ていないだろう。
だから仮に、
「敵を倒す」話なのか、
「○○を目指す」話なのか、
「○○から逃げる」話なのか、
ざっくりと目的だけ作っておく。
それに対して、こういう展開(障害とそのクリア)があると、
新しいぞ、おもしろいぞ、
などと考えるのである。
中盤で重点的に描かれる、
敵キャラや味方キャラや第三者キャラについて、
登場シーンや活躍シーン、感情移入するシーンを、
先に考えておくのも手だ。
こうした、
「二幕のアイデアノート」を持ってるか?
という話なのである。
アイデアノートは、
大抵一幕についてである。
こういうところから話が始まると面白いぞ、とか、
こういうネタを映画に出来ないか、
などのメモが多いだろう。
だから大抵ここからスパークがはじまる。
そうではなく、
二幕のスパークをするには、
二幕のアイデアプールが必要なのだ。
しかも、一幕の倍だ。
ここで、「二幕が書けるだけのアイデアの数がたまったな」
と思って、
はじめて一幕を考える、
というやり方だってあるわけだ。
「この二幕は、どんな一幕からはじめると面白いか?」
と問い、その面白げな最初のシチュエーションを、
うんうん唸って考えればいいのである。
「死んだと思ったが生きてた」という中盤を先に作っておき、
どういう設定のどういう始まりからここに繋げられるか?
とたとえば考えるわけだね。
二幕のアイデアの半分やるだけでいいんだから、
量的には楽かも知れないぞ。
二幕で挫折する人は、
頭のキャパが一幕しかないからかも知れない。
まずは二幕をベースにして、
そこに慣れることをしたほうが、
最終的にはゴールラインに近いかも知れない。
あなたのやり方でやれなかったのだから、
新しいやり方を試してみるべきだ。
旧来のやり方に限界を感じている人も、
やってみると良い。
2021年04月13日
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