2021年04月13日

二幕を簡単に書く方法

前記事の続き。

それは、アイデアを二幕から思いつくことである。


大抵思いつきのスパークというものは、
一幕のあるシチュエーションみたいなものだと思う。

そこを雪だるまの中心にして、
妄想を膨らませているうちに、
なんとなくの展開を思いつき、
三幕のオチが見えて、
これはストーリーになる、
と確信を得るはずである。

このやり方でないアプローチをするとよい。


つまり、二幕からスパークを始める方法だ。

こういう新キャラが出てくるとか、
こういうシチュエーションでこういうアクションがあるとか、
こういう目的に対してこういう障害があり、
こうして乗り越えるとかだ。
途中で戦争が起こるとか、
あるいは、敵対するやつが味方になるとか、
味方が裏切るとかの展開だ。
秘められた過去のアイデアを作っても良い。
絶望や惨さのアイデアも必要だろう。
絶望をどう希望にするかの展開とか、
死んでたやつが生きてたというどんでんとか。

二幕は雑多なものの組み合わせだから、
先に雑多なパーツになるものを仕込んでおく、
という考え方である。

もちろん、目的も明快に出来ていないだろう。
だから仮に、
「敵を倒す」話なのか、
「○○を目指す」話なのか、
「○○から逃げる」話なのか、
ざっくりと目的だけ作っておく。

それに対して、こういう展開(障害とそのクリア)があると、
新しいぞ、おもしろいぞ、
などと考えるのである。

中盤で重点的に描かれる、
敵キャラや味方キャラや第三者キャラについて、
登場シーンや活躍シーン、感情移入するシーンを、
先に考えておくのも手だ。

こうした、
「二幕のアイデアノート」を持ってるか?
という話なのである。


アイデアノートは、
大抵一幕についてである。

こういうところから話が始まると面白いぞ、とか、
こういうネタを映画に出来ないか、
などのメモが多いだろう。
だから大抵ここからスパークがはじまる。

そうではなく、
二幕のスパークをするには、
二幕のアイデアプールが必要なのだ。
しかも、一幕の倍だ。

ここで、「二幕が書けるだけのアイデアの数がたまったな」
と思って、
はじめて一幕を考える、
というやり方だってあるわけだ。

「この二幕は、どんな一幕からはじめると面白いか?」
と問い、その面白げな最初のシチュエーションを、
うんうん唸って考えればいいのである。

「死んだと思ったが生きてた」という中盤を先に作っておき、
どういう設定のどういう始まりからここに繋げられるか?
とたとえば考えるわけだね。


二幕のアイデアの半分やるだけでいいんだから、
量的には楽かも知れないぞ。



二幕で挫折する人は、
頭のキャパが一幕しかないからかも知れない。

まずは二幕をベースにして、
そこに慣れることをしたほうが、
最終的にはゴールラインに近いかも知れない。


あなたのやり方でやれなかったのだから、
新しいやり方を試してみるべきだ。
旧来のやり方に限界を感じている人も、
やってみると良い。
posted by おおおかとしひこ at 02:18| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。