2021年04月15日

アンサンブルを組む

「顔写真を集めて、人の集団を表現する」
エクササイズをしてみよう。


まず俳優たちの顔を集めよう。

たとえば有名事務所のHPにいくと所属俳優の一覧がある。
ここでは俳協さんのHPを参照してみる。

所属男性
https://haikyo.co.jp/profile/index.php?page=0&SchSex=man&SchActorGenre=voice
所属女性
https://haikyo.co.jp/profile/index.php?page=0&SchSex=women&SchActorGenre=actor

色んな人がいるね。
美男美女に限定しない。
なぜなら世の中の人はたくさん、色んなパターンがあり、
色んな役割やビジュアルの人がいるからだ。

俳優といえばキラキラした人をイメージするけど、
物語が表現するのは「普通の世界」だから、
普通の人を演じられる俳優こそ求められる。
だから色んな体格、年齢、ビジュアルの人がいる。

まずこれを一枚の紙に印刷しなさい。
そして、一人一枚の小さなカードにハサミで切ろう。
これを机の上に広げて、
「社会」を作ってみようというエクササイズ。

また、子役が足りないので、
子役専門の事務所、たとえば劇団ひまわりから適宜検索して、
プリントして、顔カードをつくろう。


準備ができたら、カードをチョイスして、
つぎの「社会」を作ってみよう。

・会社の成功のために集められた、凄腕スペシャルチーム7名
・学生の時にバンドを組んだが、まだ夢を諦めきれてない5名
・コンビニのシフトに入ってる人3人×一週間
・看護婦合コンに来た5人
・○○商店街の面々20人
・葬式に集まった人々40人
・ある街に住む人30人と、そこに紛れ込んだスパイ4人
・同窓会男10人女10人
・鉄オタの会15人のサークル
・意識高い系の集い10人
・授業参観(1クラス30人として)

並び替えているうちに、
どんどん設定が出来てくると思う。
こいつはこういう人で、こういう過去があるとか、
この人はこの人が好きとか。

あれとあれを入れ替えてみようとか、
さっき捨てたけどこっちの人の方がよかったとか、
色々あるはず。


さて、全部できたかな。
できた時に集合写真を撮っておくと、
一覧できる。

色んな解があるし、正解もない。
ただひとつだけ基準がある。
「設定を伏せてその集団を見せた時、
そういう風に見えるか」だ。


人間の目は意外と正確で、
集団のばらつきを見ると、
なんとなくそうかなと思う想像力がはたらく。

このエクササイズの内容を知ってる人に見せて、
「そのような集団」に見えるかを、
聞いてみると良い。
自信があっても、意外とそう見えてないことも沢山ある。


「リアルっぽい」のか、
「ドリームに過ぎない」のか、
「リアルはこうだ」なのか、
色んな見方のできるエクササイズだ。

もちろん、ほかの設定でやってみてもいいぞ。
集団に対する嗅覚、判断力、表現力を磨ける。
posted by おおおかとしひこ at 15:50| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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