2021年04月23日

マスターキー

時代が複雑、繊細になって、
色々ややこしくなった。
だから原始的な何かは、そんなものを突破する力を持つのかも知れない。

そこで思い出すのがマスターキーの話。


アメリカ映画によくでてくるやつ。
屋敷の扉の横に斧が大体かけてあるやつ。
船にも大体あるよね。

あの斧の名前は、マスターキーというのだそうだ。
冗談でそう呼ばれていて、
正式名称があるのかもしれない。

どんなに繊細で複雑な鍵をかけたとしても、
扉ごと斧でぶち壊せば扉はひらく。
その原始的な力だ。


データを消去するために、
複雑なファイアーウォールを突破したり、
パスワードをどう盗むか段取りを組むより、
水をかけちまえばいいのである。

なんなら、クラウドサーバのある施設を、
量子暗号を解くのではなく、
水害で沈める作戦を立てるストーリーとかも面白そうだ。
(次のミッションインポッシブルでやらないかな。
上流のダムを爆破して、川の流れを変えて、
なんて絵面は楽しそう)

ある政治を潰すためにスキャンダルを使うのは、
マスターキーの使い方と同じだ。
あるいは、わざとスキャンダルを仕掛け(ハニトラなどで)、
それを脅しのカードに使うという手もあるのだろう。


繊細で複雑なものは、
こうした原始的なものに弱い。

僕がデジタルをなんとなく信用していないのは、
デジタルには「想定された範囲」があるからである。
(フレーム問題)
アナログはそれを時々突破する。

繊細で複雑なプロットを組み、
それをマスターキーで突破すると、
爽快な場面を作れると思う。
posted by おおおかとしひこ at 00:51| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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