2021年04月21日

【薙刀式】指の器用度、不器用度

tkenさんが僕の気付いてない見方をしていたので。
> 薙刀式の打鍵動画を拝見していると大岡さんの人差し指と親指はすごく器用だなぁ、という印象を受けます。

そういう見方もあるのかと目から鱗。


自分の中での相対的な器用度は、

人差し指>>>>>中指>>>親指>薬指>小指

だ。
だから僕の中では、
「人差し指みたいに他の指が動かない、苦しい」なのだ。

「書きたい」という意思に対して、
「頼れる指が人差し指しかない。他の指は信用ならん」
と思い、
だから薙刀式は人差し指偏重型の使用分布になっている。

つまり基準をどこに置くかの話で、
僕は人差し指基準で見ているが、
不器用な他の指から見たら、
「人差し指が突出して器用」に見える可能性があるなと。

相対的な見方は、どこから見るかによって変わるなあ。


親指はそんな器用かなあ。
不器用な指をうまく動かすために、
ずっと親指キーをつくってきたから、
「ふつうの親指をうまく機能させるための物理」
としての親指キーの効果の度合いがだいぶあるとは思う。

一方tkenさんは、
「全部の指が不器用だから、どれも働かせる」
という考え方で月光を設計しているらしい。

これはこれで興味深い。

僕が月光を触ったら、
「人差し指と親指が遊んでる。勿体ない。
薬指や小指が酷使されてる。辛い」
となる可能性がありそう、
という想像が膨らむ。


僕の本音は、右手人差し指一本で書くこと。
もともとペンはそういう使い方だし、
いまこの文章はフリックで書いてるが、
補完入力はほとんど使わず、変換や確定もふくめて、
右手人差し指一本で書いている。
(タイプカウンターがiPhoneについてたら、
結構いきそうだな)

その大きな目標と、
「全部の指をひとしく働かせよう」は、
全然違う所を向いている。


各指の、
器用度、速度、耐久力は、
測定できるものかしらね。
そもそもこの3つのパラメータは強い相関があるのか、
それともある程度独立してるのかも分からない。
器用な指は速いし、大量打鍵に耐えられる気がするが、
どうでしょ。

自分の中のそれと、
他人とのそれが全く異なるだろうことは、
想像に難くない。

それが数値化できれば、
「向いてる配列/向いてない配列」
が頻度表から推測できるのではないかと思う。

新下駄、飛鳥は、
なだらかに人差し指>中指>薬指>小指になっているが、
僕の極端な?指の感覚では、
「人差し指中指はあまり使わずに温存されすぎ、
薬指や小指をわりと使うのでつらい」
という感想があった。

作者の指の感覚は、なかなか視覚で見ることは難しいのかもなあ。


僕がいろんなカナ配列をお試ししてみては、
毎度「小指と薬指がつらい」としてきたんだけど、
器用すぎる?人差し指の行き場に困ってたことの裏返しだったのかもなあ。


ずっと作ってる3Dキーキャップも、
JK親指の3キーを基準にして他のキーを決めている。
多分僕は、DFJK左右親指の、
6キーのキーボードで文字を打ちたいんじゃないかなあ。
(今のところ点字くらいしかないのか?)

色んな配列がヒートマップを作っては、
バランス云々を議論してきたけど、
その基準となる自分の指の感覚が、
他人の指の感覚とだいぶ違うと、
議論の前提がおかしくなり、
いらぬ論争を増やすだけなのかもしれない。

qwertyみたいに明らかに変なのは論外だが、
ある程度バランスが取れているならば、
その中で個人の感覚と合ってる新配列が、
正解なのかもしれない。



で、月光の実践動画をあらためて見ていたが、
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=29INx5WxJJA

エンターやBS、左シフト、数字段と、
意識が広いように僕には見えた。
僕はこれは無理と思って、
ぎゅっと30キーとスペースしか使わないようにつくったので、
まずこの時点での意識配分が違うかもしれない。

そもそも薙刀式ではQはほぼ使わない
(困った時の小書き用ではあるが、
拗音外来音同時押しを使うので、
年に数回レベルの使用頻度)し、
Pは右薬指で取るので、
小指の意識がAZと;/に集中している。

また人差し指でいうと、TYを不使用としたので、
(候補選択に使うけど、大抵スペース連打で、
行きすぎて戻る時にしか使わない。あと行移動か)
そもそも指の意識が、
×○○○×
○○○○○
○○○○○
のような形をしている。
数字段がない(レイヤーキーで中段に置いてる)ため、
重心位置が低いと考えられる。

で、人差し指上段は、
「し」「め」「BS」「さ」と、
BS以外はさほど頻度のないものなので、
実は人差し指の意識は、
中段と下段の計4キーにある。

この範囲限定によって、
「実質素早く動く」を可能にしてるような気がしてきた。

月光ではマイナーとはいえTYを使う。
「ょ」「つ」「め」「む」だ。
これ使うかもよ、という人差し指の意識の置き方と、
TYは使わないよ、という意識の置き方は、
だいぶ違うんじゃないかと思えてきた。


元々の議論で言うところの、
人差し指連打の組み合わせ数は、
TYを使う場合、(6×2)^2=144通り、
TYを使わない場合、(5×2)^2=100通り。
1.5倍の差がある。

組み合わせ数を級数的に減らすことで、
素早さを活かせるようになっている、
と考えることができそうだ。


人差し指が器用だからたくさん使おうとしたのか、
担当が少ないから素早く使えるのか、
おそらくその両方だろう。

これまでの配列の考え方では、
「人差し指は器用だから、6キーとそのシフト、12カナを担当させよう」
だったが、
僕はTY不使用にすることで、
「2/3の組み合わせに絞ったから、集中して働け」
としたのだと思われる。

卵が先か鶏が先かみたいな感じだけど、
こうして、
薙刀式と月光の人差し指部分の差が結果的に現れているっぽい。


ちなみに、親指はもうちょっと働かせていいと思う。
問題は打ちにくいスペースキーにあるとずっと思っている。
横についてる指合わせの、横についてるボタンならいいのに。
(これ考え始めると、「机の上に置くことがそもそもいいのか?」
から考えちゃうのでここでは省略)

空中配線技術と回路設計技術と3D筐体設計の手間さえあれば、
理想の3Dキーボードを作れる。
その時は横向きの親指キーでいいとずっと思ってるんだよね。
3Dキーキャップで限界を感じたら、いつかその領域へいくべきか。
戦闘機のスティックみたいな親指位置なら、
もっと働けると思うんだよな…
posted by おおおかとしひこ at 10:02| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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