2021年04月27日

【薙刀式】句読点の位置

shioシフトという配列がある。
親指シフトを塩澤さんが改良したもので、
「句読点位置をqwerty位置に戻したもの」だ。
僕はその位置も、親指シフトの句読点位置もいいと思わない。

どこが句読点のベスト位置なんだろう?


そもそも、qwertyの句読点位置、
右手下段の中指薬指が、
僕は苦手なのだ。

中指と薬指は、打ちづらい下段で、
混同を来すことがよくあるからだ。

僕の中では中指と薬指は分離し切れていないようだ。

「異なる役割」の時は分離できて、
「似た役割」の時は混同するっぽい。

たとえば、
下駄配列の「中指同時はシフト文字、薬指同時は濁音」
では分離できた。
役割が全く違うからだ。

しかし新下駄の中指薬指同時押しは、
役割を分けていないので混同しまくった。
「中指を動かしたつもりなのに、薬指が動いている」
(ひどい時は左右も混同)
が頻発する。
自分の手なのに。

だから、qwertyの句読点位置は、
今でもたまに間違える。
混同する指と混同する役割。


親指シフトの句読点位置は特殊で、
Qに「。」、@に「、」という、
小指上段かつ左右逆である。

打ちづらいということを除いて、
なぜか僕はこれを一度も間違えたことはなかった。
完全に左右対称位置じゃなかったこともきいたかな。

しかし流石に小指上段はないと思う。
頻度に対して負荷が大きすぎる。
慣れたら行けるのかな。
僕は全然無理で、
親指シフトの最大の欠点だとすら思う。

shioシフトは、その問題を、
デファクト位置に戻そうという試みだ。

それは、
「qwertyの句読点位置との混同を防ぐ」という目的は結果論にすぎず、
「親指シフトの句読点位置がベストではない」
という批判ではないかと僕は読み取る。

デファクトに負けるということは、
そもそもベストではないと思うわけだ。


じゃあ句読点位置のベストってどこなんだろう?

月、新JIS、JISはデファクト位置。
新下駄はRに「、」、.に「。」
飛鳥は右シフトのデファクト位置。

新下駄くらいかな、デファクトから動かしたのは。


新下駄開発記録を読むと、
句読点は他のカナとの席の取り合いの結果、
調整役的にそこに収まった気がする。
人差し指上段というのは面白いアイデアで、
普段届きづらいけど届く場所として絶妙だと思う。
薙刀式でUにBSがなかったら、
僕はRUを、。に当てていたかも知れない。

しかし何故新下駄で、
R.と、句読点がバラバラな位置になったのかは不明。
他との調整の結果ではあろうが、
二つをペアで扱ってない感じがすっきりしない。
しかし、
「いい位置のシフトにするくらいなら、
単打に出す」
が一番優先事項かも。


薙刀式の前身、カタナ式では、
「構造上のいい位置に、構造を表現する句読点を置こう」
と思った。
構造を作る指は人差し指が相応しい。
GH、FJ、VM、NMあたりが候補だった。

単打かシフトかは決めてなかったけど、
単打が色々真ん中の席を取ったので、
試しにシフトにしてみたら打てたのでそのまま。

とくに「。確定」がデカくて、
シフトの嫌さを軽減してくれるのが大きかった。

で、句読点はやっぱ下段がしっくり来ると思って、
両人差し指下段に収まった感じ。

人差し指なら左右盲も混同もない、
というのが僕の経験だったので。


句読点はペアであるべきか。
対称的であるべきか。
非対称、非ペアでも大丈夫か。
単打、シフトどっちか。
好みや言語感覚でも異なるかも知れない。

僕はqwertyの句読点位置は苦痛だ。
シフトVMのほうがしっくり来る。
ということで、薙刀式の句読点は、
ベストとは言わないものの、
デファクトを超えていると考える。




句読点をデファクトから動かしてるのは、
新下駄、親指シフト、薙刀式、
あとホームにある月見草、その影響下のいろは坂のOと左シフトか。
(月見草系は前置シフトと兼ねているため、
変換確定はそこでかける制約がある)

デファクトから離れることは、
勇気を伴う。
それぞれの「ベストの句読点位置」の考えが垣間見えておもしろい。
posted by おおおかとしひこ at 10:44| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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