さすが親指シフト伝道師、大東さんは話が上手。
こういう初心者向けの広報官が、普及にはとても大事だと思う。
「気持ちよく日本語が書ける」伝説の入力方式 親指シフトを激しくオススメされてきた
https://persol-tech-s.co.jp/i-engineer/product/oyashift
ただ一点だけがめちゃくちゃ気になった。
マスターするのに一年かかるって?
そりゃあちょっとかかりすぎじゃない?
親指同時打鍵は、
初めての人には難しいかも知れないけど、
一ヶ月もすれば慣れると思う。
得意になるかどうかはまた違うかも知れないし、
物理キーボードがいいやつなら、
それもクリアできるかもだ。
僕の体験からすると、
「半濁音と小書きを覚え切るのにかかる時間」
ではないかと想像する。
「マイナー音がマイナー位置にあること」は、
「メジャー音をメジャー位置に置いて、
打鍵を効率化する」ことの裏で、
配列の光の裏の影の部分だ。
親指シフトはここがとても濃い。
発売当初の、小指シフト押しながらハ行で半濁音の仕様ならば、
ア行の小書きだけ5個の影を覚えるだけだった
(しかも4つはQPZ/の四隅)が、
現在推されている親指シフトは、
半濁音はマイナー位置にランダムにある。
(繋がりを考慮された配置ではなく、
規則的でないという意味でのランダム)
5が10になっただけじゃん、と思うなかれ。
二倍じゃなくて、二乗だと僕は思う。
なぜなら、
言葉というのは単音では意味をなさず、
組み合わせて初めて言葉になるからだ。
「パ」という言葉はない。(パリーグの略称としてはあるが)
パパ、パーツ、インパクト、心配、乾杯、一杯、タッパ、
などの繋がりの中に「パ」が出てくるのみである。
だから運指としては、
「パ」単独で打てるようになるだけでは意味がなくて、
「あらゆる音」→「パ」の運指と、
「パ」→「あらゆる音」の運指をマスターする必要がある。
「マイナーな音だからよくある組み合わせパターンが少ない」
という利点はあるものの、
それが一つならいいけど10もあるわけで。
それを除けば半年で行けるのかね。
にしても、ちょっとかかりすぎない?
と僕は思った。
大東さんの打鍵の様子がGIFで見れるけど、
僕が気になったのはT位置。
あれ絶対打ちづらいよな。
しかも語尾によく出てくる、
単打「さ」と左シフト「れ」なんだよな。
こうした洗練されてない部分があるゆえに、
「一年かかる」説になるのではないだろうか。
(「一年かかる」と脅しといて半年でマスターして、
悦に入らせる作戦かも知れないけど)
薙刀式は、
早い人なら二ヶ月でかつて使っていたローマ字を超えた人がいる。
ざっと動かすなら二週間くらいでなんとかなるし、
実戦に出るなら三週間かからないと思う。
思い通りに文章を書けるまで、
遅くても半年でいけると思う。
一年かかるってことはないだろう。
(実際、作者だけは「素の状態からマスターする」
を経験したことがないので、他人の例で判断するか、
感覚で見積もるしかないのだ…)
多めに見積もって、三ヶ月程度が移行期間かなあ。
それくらい、薙刀式は使いやすいと考えている。
半濁音と小書きは同置だから、
最悪覚えてなくてもその場で作れるから、
「覚えてなくても使える」のは大きいかもだ。
指の繋がりは色々試して練ったから、
使いやすい部分が多く、無理のある部分は少ない。はず。
少なくとも親指シフトのTのようなものはない。
対抗するなら、
「三ヶ月で合理的カナ配列がブラインドタッチ出来るようになる?!」
と宣伝でもするかね。
ちなみにqwertyローマ字を調べたら、
指が動くようになるまで一ヶ月程度、
思い通りに打てるまで二ヶ月から三ヶ月、
というのが多かった。
薙刀式と変わらんやん。
覚えることは薙刀式より少ないのに、
運指に合理性がないから、指の運動に無理があり、
無理をマスターするのに時間がかかるのだろう。
あるいは、「人間が無意識化して反射にする」
までの時間は、
どんなものでもそれくらいかかるのかも知れない。
運転免許も、大体一ヶ月から三ヶ月だそうな。
同じ三ヶ月なら、
ローマ字よりも薙刀式を勧める。
他の合理的なカナ配列は、どれくらいかかるかは不明。
でも半年よりはかからないような気がする。
一ヶ月で行けるのもあるかな。どうだろ。
「配列を変えようなどという猛者は、
もともとタイピングが上手いからすぐ出来るようになる」
という反論もありそうだけど、
僕はいまだにqwertyローマ字をちゃんとブラインドタッチできないぜ。
タイピングは不器用なほうだと思ってる。
楽器は一切できない。
一年は、盛りすぎ、または効率悪すぎでは?
2021年04月29日
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