2021年05月13日

途中の名場面

ラスト以外の名場面は、どういうパターンなのだろう?

僕は、
「登場シーン」か、
「ひねりが入る場面」か、
「(ひとつの)決着がついた場面」だと思う。


このうち、
登場シーンと決着のつく場面は、
序盤や終盤がメインだと思う。

ただ、中盤においても、
序盤や終盤のようなことが出来るだけのことである。


ある中盤において、
新登場するキャラクターもいるだろうし、
これまでやってきたことが、
部分的に決着することもある、
というだけのことだ。

全決着してしまっては話が終わりだから、
決着がついた、
しかしまだ終わってはいなかったのだ…
と続くだろう決着の仕方になるだろうね。
「つづく」というヒキの強い場面が名場面になることもある。


中盤にしかない名場面は、一般的に、
「ひねりが入る」シーンだと思う。

こうだろうな、という予想を上手に裏切り、
「なにい?そういうことか、これは面白くなってきた」や、
「なにい?そんなバカな。じゃあ一体どういうことだ?」や、
「これは一筋縄ではいかなくなってきたぞ」や、
「なんという事態のひっくり返り方だ…」や、
「待ってました」や、
「衝撃のどんでん返し」
「ええーっここで場面が切れるのか。気になる…」などが、
その具体になるだろう。

そのいくつかは普通に面白い場面だろうが、
そのうち厳選された何かは、
メインを張る名場面になる必要があると思う。
そうでなければ中盤は面白くならないからである。


ただ単に予想通り展開するだけでは名場面は来ない。
(登場と決着は描けるが)
予想通りいかなくてフラストレーションがたまるなら、
名場面どころか駄作である。

そうではなく、
予想通りにさせておきながらそれをひっくり返す、
心理的翻弄が、名場面を生むような気がする。

つまりはシーソーゲームだ。
シーソーが逆転する瞬間こそが、
あなたのストーリーの名場面候補になるというわけだ。

そこがスルッといってしまうのは勿体ない。
もっと名場面にしたほうが、
面白くなるぞ。


途中の名場面を作ることが、多分一番難しい。
困ったら、
登場、決着、ひねり、のどれかが応用出来ないか、
探してみると良い。
posted by おおおかとしひこ at 00:06| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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