2021年05月09日

デザインの敗北

私たちは、この二択から一生解放されないのか?
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新品のセロテープ。
右から左に開けるように巻かれているのか?
それとも左側に口があることを示しているのか?


厄介なのは、この印のだいぶ上流に切れ目があったこと。
せめてここに切れ目つくっとけやボケ。
日本製品じゃないとこうなるんだねえ。

ちなみに正解は後者。
「左側に口があり、
左から右に展開する」でした。

ぜったいわからんやん。だったらこれなくてもいいくらい。


まずこれが「誤解を生む」ということを認識しているデザイナーは、
どれくらいいるのだろう?
誤解を生むからリテイクせよと要求するクライアントは、
どれくらいいるのだろう?

それが、「その集団のデザインのレベル」だと思う。

デザインというのは、言語でないものを使って意味を伝えること、
と定義してもいいのかも知れない。


セロテープだからいいけどさ、
これ車みたいに生死がかかってる場面だとどうなんや?

これを簡単なピクトグラムで解決する方法はあるだろうか?


はいシンキングタイム。












僕の回答は以下。


   │\
 _ │ \__
   \ 
 __ \___

これはベンツの窓やシートのボタンでも採用されている考え方で、
「目的の結果を絵で示す」やり方。

美大のデザイン学科の入試問題にもなるかもね。



あなたはこんな「どっちか分からない矢印」
みたいなことをシナリオに書いてないか?
伝えるということはこういうことだ。

「左に切り口があります」などのダサい文字のほうが、
矢印より優れてることもある。
それを上のように洗練させるのが、あなたの仕事である。
posted by おおおかとしひこ at 13:32| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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