2021年05月12日

【薙刀式】WPMと言語の構造

WPMの話、深すぎて沼。
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Words_per_minute
とりあえずwikiでわかったことを短くまとめておく。


【大前提】

英語のWPM words per minuteは、
「一分あたりの5文字」で定義される。

このときのwordは5文字。これは定義。
直感と異なる定義を使ってるからややこしい。
原文から引くと、
I runは1ワード、rhinocerosやlet's talkは2ワード。
単純に5マス単位で数えるのみ。

WPMではなくて、FCPM(five characters per minute)
とでも定義してくれれば、後世の混乱を防げたのに。
誰かタイムマシンで行ってくれ。

以下では原文のWPMと、
換算したCPM、CPS(秒あたりの文字数)を併記する。


【タイピング速度】

1999年のコンピュータユーザーの平均
コピー打鍵で   32.5WPM(162.5CPM、秒2.7)
創作文で     19.0WPM(95CPM、秒1.6)

以下コピー打鍵で

遅い一般人    23WPM(115CPM、秒1.9)
二本指コピー文  27WPM(135CPM、秒2.3)

普通の一般人   35WPM(175CPM、秒2.9)
二本指暗記文   37WPM(185CPM、秒3.1)

速い一般人    40WPM(200CPM、秒3.3)

タイピスト平均  50-80WPM(250-400CPM、秒4.2-6.7)
要求レベル    80-95WPM(400-475CPM、秒6.7-7.9)
高度レベル    120WPM(600CPM、秒10)

ステノタイプ生徒 100-120(500-600CPM、秒8.3-10)
ステノタイプ平均 226WPM(1130CPM、秒18.8)
ステノのギネス  360WPM(1800CPM、秒30)

※ただし10%しかステノタイプ学校を卒業できないらしい


【手書き】

平均       13WPM(40文字、65CPM、秒1.1)
ばらつき     5-20WPM(26-133文字、25-100CPM、秒0.4-1.7)
警察速記官    39-50WPM(120-155文字、195-250CPM、秒3.3-4.2)
速記法      350WPM(1750CPM、秒29)

※警察速記官以降原文はWPM表記ではなく、
words per minute表記なので本来の意味の単語数と思われる。
とはいえ一単語平均5文字としてWPM表記とした。


【読む速度】

紙        200WPM(1000CPM、秒16.7)
モニタ      180WPM(900CPM、秒15)

※以下のしゃべる速度よりも、倍速くなる。
これが文字の存在理由だと考えられる。
書かれた文字を読むことは、時間を倍圧縮しているのだ。

【しゃべる速度】

オーディオブック 120-150WPM(600-750CPM、秒10-12.5)
プレゼン     100-125WPM(500-625CPM、秒8.3-10.4)
競り市      250WPM(1250CPM、秒21)
政策のディベート 350-500WPM(1750-2500CPM、秒29-42)

※ディベートってそんなに速いの?何かの勘違い?



そもそも俺はどんくらい速いんだっけ、
という疑問から始まったのだが、
「何故人は字を書くのか?」
というところにたどり着いた。

一般に、
書く速度<しゃべる速度<読む速度が成立する。

文字を書くのは、永遠に消えてしまう音声を、
定着させるためだと考えていたが、
それよりも「読む」という行為があるのだ。

読むのは聞くより速い。

これが私たちが文字を書く理由だ。
伝達速度が速いのだ。

「説明されるより本で読んだほうが速い」
(うまく書かれてるなら)
から、人は字を読むのである。

つまり、
「口で言うよりうまく書けないと、
書く意味などない」ということが、自動的に出てくるね。

但し書きばかりで免責事項ばかり並べやがる契約書や保険が、
なぜクソかということがこれでわかる。



で、僕の薙刀式なのだが、
分速179カナ=秒2.98カナ=ローマ字換算秒5.1

だとしたら、タイピストの平均くらいか。
速いじゃん。安心した。
プロタイピストの要求レベルにやや足りない程度。
タイピストってやっぱ特殊技能なんだな。


僕の指はタイピストのように高速に動かないが、
薙刀式で得をした結果、
タイピスト並みの速度を手に入れた、
というのがオチになりそうだ。


何故人は文字を書くのか?
残すためではなく、読まれるためである。

そしてそれは、印刷や通信の技術によって、
広範囲に速く、言うよりも伝達できる。

それをするために、
タイピスト並みのトレーニングを積む必要はない。
薙刀式を使えばいいのだ。
これこそが、武器や道具の力ではないだろうか。
posted by おおおかとしひこ at 12:05| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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