2021年05月20日

そのシーンは、名場面か

名場面でないならなんなんだ?
繋ぎのシーン?


ただの繋ぎで、名場面でないのなら、
切るという選択肢を考えてみよう。

だってただの繋ぎなんでしょ?
仮になくても成立するかやってみたら?

単にそのシーンをカットして、
前後をくっつけてみるだけでよい。

それで話がスムーズに進んでしまうなら、
そのシーンはいらなかった説がある。

いや、そのカットしたシーンで説明したことや、
やっておいたことが、あとあと必要なのだ、
なのであれば、
カットした次のシーンにそれを入れ込めないか考える。

大抵はそれでうまくいく。

あまりうまくいかないなら、
それらの必要な要素をメモして、
その後のシーン、その後のシーンと、
入れどころを模索しても良い。

大抵どこかに入るし、
意外とそれはなくてよかった、ということもある。
入れどころが見つからなかったら、
それらを箇条書きにして、
「入れるべきリスト」を作っておき、
あとで検討する宿題にしておく。


どうしてもそこにそのシーンが必要で、
ただの繋ぎのシーンでないならば、
そのシーンを名場面にしてみなさい。

名場面とはどのようなものであるか、
これまで考えたことがあるだろうか?

僕は、
話が大きく動き、
こちらの感情も大きく動き、
それが絵と連動していることが、
必要条件であると考える。

「繋ぎ」と言う時点で、
もはや「話が大きく動く」の候補から外れている。

ということは、
その繋ぎをしながらも、
なんらかの感情が動く場面にできないだろうか?
絵的に美しく連動できないか?
などを考えてみると、
突破口になるかもしれない。



名場面にならないシーンなんて、
労力をかけて撮影する価値がない。
全シーン名場面が理想なんだから、
ちょっとでも名場面にする工夫をするべきだ。

シナリオが出来上がってから、
監督が工夫して名場面にしたとしても、
意味との連動が薄く、
ただ絵として美しいだけに仕上がりがちだ。
意味と絵を連動させる、
シナリオ段階で解決しておくべきだろう。
posted by おおおかとしひこ at 05:55| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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