薙刀式は飛鳥のような同時連続シフトではなく、
通常(先押しの)連続シフトを採用している。
これは最初の実装DvorakJの限界であったのだが、
実は同時連続シフトよりも有利な場面がある。
それは変換だ。
スペースキー(変換キー)を親指シフトキーと兼ねる、
親指系では、
その打鍵が変換なのか文字シフトなのか、
打鍵タイミングで決めなければならない。
同時打鍵方式では、
「文字と近い時刻に親指を打てば、文字シフト。
文字からちょいあけて親指を打てば、変換」
のように使い分けるだろう。
ところが薙刀式の通常連続シフト方式だと、
「文字の前に押せばシフト、
文字の後に押せば変換」
と、前後だけで役割を変えることが可能だ。
つまりこれは、
「文字を打った後最速で変換できる」
ことを意味する。
逆に、同時連続シフトだと、
「文字を打った後最速で変換しようとすると、
シフト文字に化けてしまう」
わけである。
この原理は、QMK薙刀式で体験することができる。
後置シフトオフが通常連続シフト、
後置オンが同時連続シフトに対応している。
このフラグを切り替えるだけで、
薙刀式オリジナルシフト方式か、
飛鳥の同時連続シフト方式かを選択できるようになっている。
僕は飛鳥の方式の方がすぐれていると考えていたのだが、
使ってみると最速で変換できないため、
意外とストレスになることに気づいた。
シフトを先押しすることと、
どちらがストレスになるかは、
使う人次第だから正解はないとは思うけど。
手慣れた言葉で、
ノールック変換で大体いけるやろ、
と思っている言葉は、
カナ打ち→最速変換→変換結果を見ずに次の言葉を打つ、
のように最速で書いていくものだ。
この時に最速変換できないと、
僕はストレスがかかるかな。
というわけで、
通常連続シフトには、それなりの意味があったりする。
カナを打つだけが入力ではないと僕は思う。
もっとも、シフトキーとスペース変換キーをわければ、
この問題はなくなる。
しかし「親指キーが複数に増える」という新しい問題が発生してしまう。
自作キーボードならそのへんを整理できて、
シフトキー、スペース、エンター、カーソル、
などをうまく物理的に配置できるかもしれない。
で、色々ややこしくなるので、
僕は「スペースキー一個で全部賄うセンターシフト」を、
あえて選択したわけだ。
2021年05月23日
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