登場人物をリアリティあふれるものにするための、
一つの方法。
その人物の語録を作ってみるのである。
別に、本編にないセリフでもよい。
(もちろん使ってもよい)
その人をよく表しているセリフを、
色々書いていくのだ。
これは一種の人格分離をすることだ。
そのキャラクターを自分に憑依させるための方法論だ。
その人になりきって、
その人しか言えない名言を吐いてみるのである。
その人なりの、人生を見事にとらえた考え方や、
あるいは、
ある場面で言う名台詞のようなものでよい。
その人がツイッターをやっていたら、
という体で、
その人の名言を創作してもよい。
これは、その人ひとりでなくて、
登場人物全員についてやってみるといいよ。
でも多分、主人公や敵役やヒロインなど、
主要登場人物のものが多くなるだろうね。
これは、執筆前によくやっておくとよい。
そのキャラクターが降りやすくなるからである。
一種の降霊術に近いのかもしれないね。
それらのうちで、
本編でも使えそうなものは使ってもいいし、
別に使わなくても、
いつかそれがリライトで無意識に出てくるときもある。
そのまま使わなくても、
なんだか似たような台詞を書いてしまうことはまれによくある。
キャラクターが自分の中に出来た証拠だ。
作者と違う人格であるのがミソで、
違う人格ならばどう考えるか、
違う人格ならばどういう言い方になるか、
などをシミュレーションしておくわけだ。
実際のところは、
作者の人格が分裂するだけだとは思う。
敵役なら、あなたの中の悪いところが囁くのだろう。
ヒロインなら、あなたの中の異性的な部分が言い出すのだろう。
協力者とか、第三者のキャラクターとか、
他の重要人物とか、
色々な個性豊かなキャラクターは、
事前にリハーサルされていると、
執筆のときに迷わなくて済むよ。
〇〇語録を先につくっておこう。
それはリライトのときにも役に立つ。
「第一稿はこのように書いたが、
次の稿ではこのキャラをこのように書き直そう」
なんてリライトもよくあるからね。
で、〇〇語録を集めて、俯瞰してみよう。
似た言い方や考え方のキャラはいない?
いるならば、被っているから、
実はそれらは統合できるキャラクターかも知れないぞ。
全員別々のキャラクターにしたいなら、
n人のまったく別の人物に見えるように、
語録をキャラ分けしていくべきだ。
口癖とか一人称がどうとかは、
まったくどうでも良い。
考え方、哲学、こういう考えに至った経緯などが、
まったく別人に見えるようになっているのが理想だ。
口癖とかはあとでキャラ分けするときに利用する程度でよいと思う。
2021年06月08日
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