2021年06月18日

【配列】Stickneyの三段カナ配列が結構使いやすそう

その後のJISカナ制定のあまりの無能ぶりに比べると、
結構使いやすそうって思ったんだよね。


図はsayunuさんのTwitterから拝借。
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左右2シフト制で、三段に収めている。

注目するべきは、
人差し指伸ばし列が一列しかないこと。
ホームが「は」「く」だとすると、
qwertyでいうところのYHNがなくて、
人差し指伸ばし列が、TGBしかない。
つまり9列配列であること。

評判の良くない伸ばし位置を、
左右どっちで取ってたのだろう。
最適化運指があったのか、
サイトメソッドであったのか。
(そもそもタイプライターは印字文字が見れないから、
目線は手書き原稿か、タイプライターの印字だろうけど)


JISカナではYに「ん」があってアホかと思うが、
この配列ではUに「ん」があることになる。
新JIS、月系と同じ位置で、悪くない考え方だ。
(ひょっとすると新JIS設計時に参考にされたのかも)

そして、おそらくだけどqwerty英字タイプの感覚を強く受け継いでいて、
中指薬指は上段に重心があるように作られていると感じる。

左はてい(あう)、右はなに(ゆよ)と、
日本語の核になるカナが配置してある。
おそらく連続シフトなので、「よう」「ゆう」が連続で打てるのもよい。
「ょう」までは考えられてなかったと思われる。

用途は電報であったろうから、
この時代で小書きはあったのかな。
「だった」も「だつた」と表記してたのでは。
つっの関係はJISカナと同じだけど、
今ほど頻度がなかった説もあると思う。
(どなたか検証を)

のちのJISカナの下らない言い訳、
「行で使うカナがまとまっている」があまりない、
使いやすそうな配置の印象だ。
(「行で使うカナ」をまとめるくらいなら、
「よく使う連接」でまとめるべきだと考える。
「きょう」「あした」「にほん」「わたし」とか。
近くにあるからといって検索性が上がるわけではない)

ただ、そこまで練られたわけではなさそう。
「させて」がX【X】Wと結構しんどかったり、
そこまで大量打鍵した上での最適解でないような印象を受ける。

New Stickneyがこれを出発点としているのは、
なかなかの慧眼だなあと思いました。
数字も記号も使いやすそうなんだよなあ。0はどうかと思うけど。

Jシフトは長音だとするとかなり使いやすそう。
(.のシフトはマイナスなのか?Cシフトに「はあるが、」がないなど、
転記ミスがありそう)

あと謎のQPシフトに、小フと小ホがあって、
電報記号に使うんだろうか。気になる。
もしこれがゆえに「ふ」の位置が決まってたとしたら、
それを馬鹿みたいに継承したJISカナって、
相当阿呆が作ったんだと思う。


4段Stickneyは、YHNの伸ばし列もさらっと増えてて、
使いやすかったのかねこれ?

せっかく4段にしてもなおシフトは下段に必要、
つまりキーが足りていなかったことが、
苦労を忍ばせる。
特許番号から見ると3段の方があとだから、
3段は4段の改良形であることが想像される。

僕が第一印象で使いやすそうと感じたのは、
3段のほうだし。


で、この下段シフトの部分を何も考えず、
右小指外に拡張したJISカナは、
おまえタイプライター経験ないだろ、
と突っ込むに値する、国賊物の配列である。
JISカナ設計者は、地獄に落ちて五十六億七千万年ブラインドタッチし続けろ。


この頃はかな漢字変換もなかったから、
純粋にカナ文字だけを打てただろう。

エンター、カーソル、スペースを、
日本語入力の基本に据えるくらいだったら、
それらの操作系ごと再設計を、
Stickneyベースでやろうぜ、
みたいなのはなかったのだろうか?
僕がその後の歴史を俯瞰してるからそう思うのかな?

操作系ごと再設計するのは、
iPhoneやカタナ式まで待たないといけないって、
どれだけ日本語のデジタル入力は出遅れたのだ。
戦犯はWindows95かな。
やっぱ窓から捨てようかな。
posted by おおおかとしひこ at 14:52| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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