2021年07月02日

構成の中で自由にやること

ものづくりとは、一定の枠組みをつくっておき、
中で自由にやることだ、
ということがよく分かる例。
https://mobile.twitter.com/tannokasa2/status/1392682441840599042


どうすれば音楽になるのか?

僕は音楽には詳しくない。
しかし、

シェイカー+ビート、
キーとベース、
コーラスのハモリ(3音)、

という風に分解されて、
あとはボーカル(歌詞)、
という風に構成があるんだなあ、
ということが実によくわかる動画になっている。

そして歌詞の意味(テーマ)が、
Don't fear.I am here.
に落ちるようになっている。

この意味のために全てがあるのだ、
と、冒頭の伏線が回収されるわけだ。


ある意味(テーマ)を示すために、
冒頭に問題を置き(猫が警戒している)、
そのために構成のある中で自由にやり、
最終的にその問題解決を示す、
という三幕構成になっているわけだね。
(猫が恐れる、僕は音楽をつくる、だいじょうぶ)


この構成を守りさえすれば、
それを守る限り自由にやったって、
なんとかなるよ、
という最低の構成が、
三幕構成であるともいえる。

音楽の楽器編成(これがもともとのアレンジの意味だが、
改変するというのがアレンジの意味に現在なっている)
を、これで良いのか、別のはあるのか、
という分岐はありそうだ。

そして楽器編成を決めることが、
「ジャンルを決める」ことに相当する。

和太鼓、笛、拍子木にするのか、
ドラム、ギター、ベースにするのか、
などなどだろう。

物語で言えば、
ホラー、ラブストーリー、ミステリー、
などの楽器編成があり得るわけだね。


音楽と同様、
伝統的に決まった楽器編成は、その伝統的なジャンルにおさまるし、
それを多少変形することで、新しいジャンル、
何かに似たジャンルだが違うもの、
になるというわけだ。


音楽は時間軸を持つ芸術で、
ポスターよりも物語に近い。

時間を幾何学的に並べ直す、
という意味で、
シナリオと楽譜は、同一構造をしているわけだ。


(スレッドのちょっと下にある犬でやった例は、
構成がない、破調だね。だから一発芸で終わっている)



追記: YouTubeではさらにその豪華版に進化してた。
https://m.youtube.com/watch?v=S61ENc51Z1Q

この進化は簡単にできる。
要素を増やしていけばいける。

問題はそのコアをどうするかで、
どうミニマムなセットを作れるか、ということだと思う。
この豪華オーケストラは面白いが、
最初の動画に勝てていない。
まるでシリーズもののようで、
構成とは何かを考えるいい教材だ。
posted by おおおかとしひこ at 12:33| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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