僕はスピード系スイッチが好きだ。
反応が速いこともそうだけど、
指の移動距離が短いのがいい。
1万字書くエネルギーが、ざっくり半分になる。(体感2/3くらい)
ものかきがスピードスイッチを使わないのは、
単に知らないからだと思う。
(ストロークが少ないのがいいとして、パンタグラフを推す作家もいるが、
スピードスイッチを知らないだけだろう)
今使っているのはGateron Ink Yellowの改造版なのだが、
Kailh Box Red Proを改造したら、
悪くないスイッチになったので、
そのレシピを書いておく。
Red Proは、
スピード系スイッチをまとめているときに気づいた。
そもそもKailh Box系が2/4よりも少し短い、
1.8/3.6だというのは知らなかったので、
一応スピード系に分類されるんだなあという感想だ。
まあスピード系は、
1mm程度のアクチュエーション、
3mm前半くらいのトラベリングのことをいうのかもだが。
以前、
Kailh Box Creamが気に入って色々改造していたのだが、
2/4というMXのフルストロークがなんだかもったりしている気がして、
現在はスピード系のInk Yellowに出戻った。
で、Box Creamとハウジングが似ていて、
なおかつスピード系のBox系は試してないなあ、
と思って、つまり、スピード版Box Creamにならないか?
という仮説に基づいて手を出してみた。
ふつうのRedでもよかったけど、
せっかくなのでリニア35gのRed Proで、
スラースプリングを入れた場合とで比較したいなと思った。
Box系のいいところは、
グラつきのなさだ。
Box Creamのぐらつかなさは、
たぶんどのスイッチよりもすごい。
Aqua Kingよりぐらつかない。
それでかつスピードならどうなるんだ、という興味。
結論からいうと、
ぐらつかなさはInk Yellowと同等で、
Box Creamというほどではなかった。
滑らかさが、Ink Yellowと同等?
Krytoxの105でルブ。
Boxのハウジングは特殊な東西南北で非対称だが、
ステムが接触する部分がすべて、
面でなく凸の線にモールドされていて、
接触面積が最小化されている。
そこに105ルブすることで、抵抗がかなりなくなる。
スピード系の感触としては、
Ink Yellowよりわずかに劣るが、
実用上問題ないみたい。
Ink Yellowのトラベリングに慣れた手なので、
そもそも底打ちしにくくなっている。
ただ、
Kailh Box用のスロースプリング55gをバネ切りして入れると、
初動にカサつきが残る感じがある。
二巻き半ほど切ったらだめかも。
これ、これまでのバネ切りで大抵ある現象。
ステム位置が下がると、初動にカサつき感が出るっぽい。
一巻き半のバネ切りくらいなら大丈夫だが、
現在使っているdurock 55gスロースプリングより重く感じる。
ううむ、もうちょい軽い、
Box用のスロースプリングはないものか…
Box Creamならギリギリdurockのスロースプリングが入ったのだが、
Box Red Proのステムの方が細くて、
キツくて入らない…
この辺のスロースプリングが充実すれば、
Kailh Box Red Pro、化けるかもしれん。
一応レシピをメモしておく。
【Kailh Box Red Pro改造版】
バネ: Kailh Box用のスロースプリング55gを、
端をのぞいて一巻き半バネ切り(アクチュエーション40gくらい?)
ルブ: Krytox 105(縦のレールすべて)
クッション: トップハウジングのステムの肩が当たる部分、
ボトムハウジングのステム底が当たる部分(金属接触部に突き出したところを除く)、
に、0.5mmシリコンシートを貼る。
接着剤はコニシボンドの靴ピタ。
今回、トップハウジングの静音化を、
ゴムでなくシリコンシートでやってみた。
目が痛くなるほど細かい作業だが、
静音化はこれまででもっともいい結果を得た。
これをInk Yellowに還元するかどうか、
迷い中。
一日3個が限界だろこれ…
2021年07月03日
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