ダブルレートスプリングってどういうこと?
ってアリから買おうかなって思ってたのだが、
速攻遊舎に入荷したのでゲット。
スロースプリングのさらに上位版、
という感想だ。
そもそも、
・スピードスイッチ(総トラベル3.4mm)
・MXハウジングだけどBoxステム
・ファクトリールブ
という贅沢な構成。
なめらかでブレない、という主な特徴は、
MMK Frogにとても似ている。
しかしFrogはアクチュエーションまでが遠い、
というよく分からない特徴があり、
せめてノーマルの2mmなら…
いや、これがスピードスイッチなら…
と思っていたら、
それが出てきた感じだ。
メーカーは違うけど、
極論、Speed Frogといっても過言ではない。
ファクトリールブは最近流行りの105系かな。
すっと走る感じが気持ち良い。
で、本題のダブルレートスプリングだ。
ふつうのリニアバネに対して、
これまで、
・プログレッシブスプリング
・コンプレックスレートスプリング
・スロースプリング
が提案されてきた。
それぞれ、
・バネ巻の密度を徐々に濃くすることで、
最初は軽く、底は重くなる
・バネ巻密度を単純な二種類に。
プログレッシブよりも境目がわかりやすい。
・長いリニアをある程度縮んだ状態からはじめる。
最初の重さと最後の重さの差が少ない。
という特徴があり、
僕はスロースプリングを特に好んでいる。
軽いバネを求めて色々なものを試したけど、
単純にリニアで軽いと、
初動はよくても底打ちが気に食わないとかあった。
スロースプリングならば、
初動と底打ちがそれほど差がないため、
触り始めたときの感覚で底まで沈められる。
ダブルレートスプリングは、
構造としては同じ押下圧のリニアバネを、
直列で二個繋いだ形になっている。
バネには端の巻き部分があり、
端〜バネ本体〜端〜バネ本体〜端
みたいな構造をしている。
おそらく「押下圧の軽いバネをつくると、
密度が低く、あるいは細いバネにしなければならないため、
スロースプリングのように長いスプリングは強度が出ない。
そこで、軽いバネを2本直列させる」
みたいな構造にたどり着いたのではないか?
バネ定数って、直列と並列で変わる。
くわしい導出は
https://ryebourbon.xsrv.jp/spring-gousei/
にあったのでそれをみるとして、
結論からいうとバネ定数は、
逆数の和の逆数になる。
半分のバネの押下圧をAとしたら、
全体はA/2のバネになるわけ。
やっぱ軽いバネでスロースプリングをつくれる構造、
という理解で間違いなさそう。
公称値は45gだから、
90gと90gのバネが入ってるってこと?
ほんまかいな…だいぶ丈夫だね。
で、触った感じの感想は、
「軽いまま底まで続く感じが、
スロースプリングより軽い」
という感じ。
押下圧の増加曲線が、よりなだらかになっている印象だ。
あと、ボディがいいのか、
底打ち音がうるさくない。
これが結構面白い印象。
今使ってる静音化Ink Yellowより少しうるさいだけ、
みたいな感じだ。
もっとも叩くように打つとうるさいけど。
ちなみに改造をこころみる。
ボトムハウジングにシリコンシートを貼るのは、
かなり良かった。柔らかくなるのも良い。
トップの戻り音を静かにするのが、
難易度が高い。
ステムの肩が触れる部分が、おそろしく狭い。
シリコンシートをこの大きさに切り出すことは不可能で、
貼るのはさらに困難だろう。
別のやり方を編み出すまで、これはメインスイッチにはなれなさそうだ。
いや、音を我慢すれば、
すでにエンドゲームスイッチにかなり近いポジションだなあ。
2021年07月07日
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