2021年07月19日

【自キ】キートップの凹み

どれくらいが適切なのだろう。


もちろん、打鍵法やスイッチの押下圧、
論理配列による運指法によって、
最適なものは異なる可能性がある。

撫で打ちなら浅い方がいいだろうし、
突き刺し系なら指にフィットする深い方がいい。

隣のキーとアルペジオするときと、
二つ離れたキーとアルペジオするときでは、
指の角度や侵入角が異なることがわかっている。

あるいは、
指先のRは、指によって違う。
親指は丸いし、小指は細っこい。

スフェリカルに抉れていれば、
全方向に対応するが、
シリンドリカルに抉れていれば、
前滑り打法がしやすい。
どちらに特化するべきか。


現在の3Dキーキャップのトップ面をつくるとき、
三種類試作した。
スフェリカルの深さが、
1.5mm、1.0mm、0.5mmと、
0.5mm刻みのやつだ。

0.5mmなんて大して変わらないかなと予想したのだが、
全く違うものを触っている感触だった。
コンドームの厚みが分かるくらいだから、
0.5mmはかなり分厚いわけだ。

指先の感覚というのは馬鹿にできない。
しかし短時間ではそんなに変わらない。
数時間触るようなときに、
全く違う感触が指に残るようだ。


1.5mm深さは、指を突っ込むような感覚になる。
SAのように、指が包み込まれた感じ。
撫で打ちには向かないので却下した。

1.0mm深さは標準的かなと思ったが、
使い込んでいくうちに、
指が固定される不快があった。
凹みに指を合わせないといけない不快さがあり、
撫で打ちにはまだ深すぎた。

0.5mm版はrev2として発売したもので、
浅く撫で打ちしやすいと踏んだものだ。

今試作して使っているものは、
0.2mmと、更に浅くしたものだ。
ほとんど平面だけど、
わずかに球形に凹んでいる感じ。

撫で打ち特化版ともいえるこの浅さが、
とてもいいと思ったんだけど、
長期的に打っていると指が痛くなってくる。

丸い指が平面っぽいものに当たるので、
点接触になるからだろう。
撫で打ちで線接触だとしても、
さらなる面接触にしたほうが傷まないはずである。
(摩擦によるエネルギー損失とのバランス?)


今逆に、
1.25mmを作っている。
ためしに親指用のを2個だけつくってみたら、
なんだか良かったのだ。

だが親指のRと他の指はまた違う。
ので、次の試作は0.2と1.25を混在させることになる。


3Dの曲面は、
平面のつぎはぎによってもたらされるわけではない。
ディンプルボールのように、
凹み同士の相対関係と、
凹みそのものの形と、
両方が関係しているっぽい。

市販の画一的なキーキャップでは分からない世界に、
僕はそろそろ片足をつっこんでいるようだ。


市販品の自分の感想。

スフェリカル。
XDAは浅すぎて指が痛くなった。
SAは深すぎて撫で打ちしづらい。
DSAはちょうどいいけど、中指下段は浅いと思う。

シリンドリカル。
チェリーは丁度いい。
OEMはエッジが立ちすぎてる気がする(つまり深い)。
タイハオは悪くない。

ただ、シリンドリカルは全体的に撫で打ちしづらい。
横方向の手の動きについていなかい。
なので、いまのところスフェリカルで腰を落ち着けている感じ。
posted by おおおかとしひこ at 10:42| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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