2021年07月19日

【薙刀式】PCは変革期に来ている

ような気がする。観測範囲の偏りもあるだろうが。
旧来のJIS配列+格安メンブレンキーボード+マウス
の操作系でいいのか?
という疑問が、通奏低音のように響いている気がする。


スマホの台頭やタブレット操作という、
ハードそのものの枝分かれもあるだろう。
トラックポイントやトラックボールもあるだろう。
左右分割やエルゴノミクス、
自作キーボードの流れもあるだろう。

何より国内メーカーの凋落だ。
かつての、
大企業が品質の良い使い勝手の良い製品をつくり、
受け手がその幸福をただ享受していた時代から、
コストダウンによって品質低下して、
大手企業がその市場から撤退して、
ギリギリの品質コントロールでなんとかしてきたサードパーティ
(エレコム、サンワなど)が主役になりかかり、
そこの持ち堪えに対して、
外から高品質なものが入りつつある。
(ロジクール、ゲーミング)

いつの間にか日本の大企業は、
ものづくりからB2Bのサービス業になってて、
PCというモノはつくっていない。
プライドなのか看板なのか、
撤退するわけにはいかないのか、
つくってないことはないけど、
全盛期から進歩してない、
枯れた技術しか提供していない。

それはおそらく、
次の外波が来たら攫われるレベルかも知れない。


若者はフリックしか使えず、
qwertyローマ字のブラインドタッチを学ばないだろう。
かつては「社会人になるにはそれくらいできないと」
だったけど、
明らかに効率の悪いqwertyより、
コスパのいいフリックを使うと思う。

僕だってリモートでフリックでteamsだし。

フリックに慣れれば2000字くらい30分で書ける。
(薙刀式なら15分くらい)
ダメなqwetyと比較したら対して変わらないし、
qwertyの一般で700字/10分だとしたら、
慣れたフリックと大して変わらないわけで。

PCの習得コストを払っても、
リターンが大きいものだけは、
PCを使うことになる。
たとえば画像編集や動画編集は、
高スペックPCじゃないと話にならない。
そうした専門業は、今後もPCだろう。

そうじゃない軽い作業、
閲覧、確認、ちょっとした指示や連絡は、
もうPC前提ではないような気がする。


僕は、文字をPCで書くことにたいへん苦痛を感じた。
それを改良するために自作配列をやり、
自作キーボードをやり、
「日本語入力法をミニマルに洗練させて整理する」
ことをやってきたと思う。

本来ならば大企業が率先してやるべきことだけど、
その社会貢献の使命感も、
そんなことをやる体力も、
もはや大企業にはないっぽい。

いずれ外波がそれらをまるごと攫う時が来るかも知れない。

中国メーカーがつくるJIS配列キーボードのほうが、
無変換や変換がまともな位置にあって、
日本のメーカーがつくる、変に進化したJISキーボードよりも、
基本に忠実で使いやすいと僕は思う。

だから、そのうち外国産に攫われると予感している。

日本語IMEの操作に、
フリック的な何かが導入されて、
PCでもそれが使えるようになったときが、
JIS配列の終焉のような気がする。

一応タブレットではフリック使えるんだけど、
イマイチ使いづらい。
それがPCでシンプルな操作体系のものが出たら、
もうそれにみんな飛びついて、
JISキーボードは終わってUSで統一されるだろうなあ。
テンキーみたいなやつ出ないのかな。
文字入力だけのフリックボードみたいなの。
物理カーソルとBSつけるくらいで出来そうだけど。



メイドインジャパンPCは終わるのかね。

それまで20年ない気がする。
これから10年で、
親指シフトは忘れられ、
qwertyのブラインドタッチも死に技術になっていくだろう。
なくなりゃしないけど、
そこにそんなコストをかける意味がなくなるだけで。


水は低きに流れる。

僕は、フリックに対抗する手段が欲しい。
フリックの唯一の欠点は長文がしんどいことで、
薙刀式はそこのポジションとして使っている。

とはいえ、フリックに比べれば薙刀式のマスターはコストがかかる。
qwertyのブラインドタッチに比べれば、
大した差がないとなんとなく考えてるけどね。
覚えるカナは多いけど、
文章はカナ単位じゃなくブロック単位で、
qwertyでブロックをスラスラ打てる技能より、
薙刀式のそれの方がコストがかからないと思っている。

トータルで大体変わらず、
手への負担が少ないぶん薙刀式だと考えている。


この先PCがどうなるかは誰にもわからない。
いずれ僕はMacに帰ることになるだろうし、
Windowsに未練は全然ない。
Google日本語入力がsurface3でもう少し速ければ、
MS-IMEを捨てられたのになあ。


変革期に来ているのは、
「自分で疑問を持ち、調べ、自分で試した人」
のような気がする。
それが、
「何も知らないまま現状をよしとしてきた大多数」
まで波及するのかなあ。
「マニアが使うすごい道具」と、
「安いやつでずっと使ってるやつ」の二極化が進んだ時、
「マニアでなくても使えるすごい道具」が生まれて、
ガラリと変わると思うんだよね。
フリックがそうだった。


薙刀式は、フリックほど簡単じゃないけど、
最終的にはqwertyより難易度が低い。

少しずつ使う人が増えているように見えてるが、
それがある閾値を超えたら爆発的になるのか?
アーリーアダプターと呼ばれる人たちは、
薙刀式を試すといいよ。
もう少し輪を広げたらどうなるか、ちょっと見てみたい。
頭打ちになるのが案外早いのかも知れないしね。
posted by おおおかとしひこ at 12:35| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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